学級崩壊……? 1
「えーと、これから2泊3日、この施設で過ごすわけだけど…」
臨海学校の引率として、海に近い宿泊施設で説明を行う。
「とはいえ、今から夕方まで自由行動でしょ」
「まあ、それはそうなんだが」
「早く早く、話は手短でいいからさっ」
クラスの問題児コンビ、川上舞と宮島有紗が急かしてくる。
「さっきあっちにイケメンいた!ナンパされてこよーか」
「あっちもデカかったらサイコーだね」
有坂郁美と内田優愛は際どいトークをかましてくる。
「とりあえず避妊はしろよ」
「わかってるって、センセ!」
「それと、美人のおねーさんがいたら報告してほしいかな」
「りょーかい!」
「もう、先生ったらそんなことしなくていいのに」
クラス委員長の沢城真奈が熱っぽい視線でこっちを見てくる。
引率クラスはなぜか女子ばっかり。しかも美少女で巨乳ぞろい。
これで中学生って言うからびっくりしたモノだ。
で、いったい何が学級崩壊っていうのか?みんなちゃんと言うこと聞いてるじゃん、って思うだろう。
その通り、担任クラスの子みんな、すごくいい子だ。
まあ敬語使ってないとか多少そんな奴もいるけど友達感覚だと思えば不快ではない。
じゃあ何がオカシイって、それは主に彼女たちの性欲である。
俺の任されたこのクラスの生徒たちは皆、男性経験のある非処女ばかりだった。
見た目通りビッチ系の郁美と優愛はもちろん、真面目そうな真奈ですら男とベッド共にした事があるのだ。
そしてそんな彼女たちは授業中だろうとお構いなしに男性教師をつまみ食いし、前任者である男性教師を衰弱死させかけたのであった。
表向き病気療養を理由に、避妊を怠り妊娠した生徒と共に田舎へ転任した前任者の代わりに、俺は中途半端な時期に赴任する事になったのだった。
長らく就職活動中だった俺は二つ返事で飛び付いてしまい、この問題児だらけのクラスを押し付けられてしまったのだ。
そしてそんなクラスに新しい若い男が現れれば、彼女たちの取る行動は決まっていた。
俺は赴任して1か月もしないうちにクラスの生徒全員の身体を知ってしまったのだ。
まあ学生時代からナンパだ合コンだ遊び呆けていて性欲も精力も結構あったもんだから前任者のように衰弱するなんてことはない…むしろ今の方が健全かもしれない。
「じゃあいったん解散な、集合場所はわかってるよな?」
「もっちろーん」
「さあ、イクよ郁美!」
それぞれ思い思いのところに駆けていく教え子たち。まったく元気なもんだ。