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パンデミック《セックスしないと死にます》
官能リレー小説 - SF

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パンデミック《セックスしないと死にます》 6


すると突然俺は、彼女に拘束され押し倒されてしまった。

「いきなり何するんですか!?」

「対象を無事確保、連絡を待て」

お姉さんは一人呟くと、俺の腕をタオルで縛り上げ拘束してしまった。

「時間があまりないので簡潔に説明します。私の名前はメイ。人類を救うための秘密組織に所属しています。組織はこのパンデミックから人類を救う為、迅速な調査をしました。あなたの体、正確にはあなたの精子から、ウイルスを打ち消すための抗体を発見しました。事前にあなたのご家族には説明をさせて頂きましたので、この件に関しましては了解を得られておりますので、あなたに拒否権はございません。私と一緒に研究所まで来て頂きます」

 俺が何も言えないうちに、俺は玄関まで導かれた。そして、救急車のような車に、救急隊員二人に抱えられ、さっきのメイさんと一緒に、乗った。
 窓の外の景色を見ることは認められた。俺は、避難勧告地域の外に出た。
 
「ここから目隠しをお願いします」
 
完全に視界を遮られ、車内には走行音だけが聞こえる。しばらくすると静かになりドアが開いた。

「こちらへ」

メイさんに手を引かれ車外に出た。しばらく歩くと目隠しを取るように言われた。しかし、目隠しをとってもそこには暗闇が広がっていた。
声を上げようとしたその時光が灯った。白く、広い空間が広がっておりそこには

「お、おに・・・兄貴!?」

「鈴木くん!?」

「結流!?緑乃先生!?」

透明なガラスで仕切られた部屋に妹の結流、そして緑乃水雲先生さらにその奥には

「けんと?健斗なの!?」

「礼華?霧崎礼華か!?」

そこには疎遠になった同級生、霧崎礼華の姿があった。

みんな驚いた表情でこちらを見ていた。
三人とも服装は病院で患者が着るような、病院服を着ていた。

突然の状況で驚くが、俺が何より驚いたのは疎遠になった同級生がいきなり目の前に現れ、その姿がまるで、アイドルのような可愛い容姿をしていたことである。

すると突然三人のいた部屋が暗転。こちらからの呼びかけにも答えなくなった。俺は隣にいるナース姿のお姉さんに視線を向け説明を求めた。
メイさんは落ち着いた、穏やかな口調で説明してくれた。

「突然こんな状況になって混乱していると思うけど、私たちはあなたと、彼女たちには危害は加えません、安全は保証します。私たちの目的はウイルスの根絶、人類を救うこと。そのためにはあなたと彼女たちの協力、助けが必要。ここはそのための隔離施設です」

俺は黙ってメイさんの話を聞いた。

「あなた・・・・健斗君の妹、結流さん。そして緑乃水雲さんはあなたの精子によってウイルスは死滅し、死亡する危険性は無くなりました。これは喜ぶ事です、人類に希望が持てます」

俺は自然と笑顔になった。メイさんも柔らかな笑みをこぼした。



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