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おてんば姫、ファニーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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おてんば姫、ファニーの冒険 9

ファニーは剣を鞘に納めた
剣は鞘に吸い込まれる様に収まる
剣を手に入れるために死ぬかと思う戦いと緊張に喉はカラカラだった
見るからに冷たい氷と器に張り付く滴がファニーを誘惑する
ファニーは器を取る
グローブに滴が染み込み、熱くなってた掌が急激に冷やされる
カラカラの口に唾が湧き、{早く流し込んでくれ}と催促する
口元に近付け匂いを嗅ぐ
ほのかにハーブと甘い果汁の香りがしてお酒の匂いはしない
ままよと飲み物を一気にあおる
冷たい液体が喉を凍らす
口一杯にハーブの香りが広がり緊張を解す
ファニーははぅ、と一息つく

その途端、溜息で火が付いたように飲み物で凍らされた所が火が付いたように熱くなる
「が!はぁ!!」
「おお、どうされました」
「くぁはっひか(だましたな)」
喉が痺れて声がでなくなる
ファニーの視界は灰色に包まれそのまま意識を失った
「フフ、しょせんは小娘、たわいもないは」
黒ローブの男が、ファニーを見下ろしながら薄ら笑いを浮かべる。
奥からコボルトが出てくる。
「ダス・ライヒ様、うまくいきましたね、早速グリンデ様へと献上しましょう」

黒ローブの男は魔王グリンデの配下で、高位司祭の位を持っていた。
「いや、まだこの娘の力はこの程度ではない、さらにあがる可能性もある。今しばらくは放っておこう」
「ではこのまま何もせずに解き放つと」
「それでは危険すぎる、この娘の力は底が知れん、下手すると人間どもの象徴となる可能性もある。ひょっとするとレーンの再来となるやもな」
「それでは今すぐ始末した方がよいのでは」
コボルトははじかれたようにダス・ライヒに詰め寄る。
「だがこの力を我らの手にできれば、今度こそこの世界を手に入れることができる。そのために呪印をつけておく」
そう言ってファニーの額に指をさし、複雑な文様をかいた。
かかれた文様は、カッと妖しげな光とともに額に吸い込まれるように消えた。

「ダス・ライヒ様、今のは?」
コボルトがダス・ライヒに尋ねる。
「今のはだな……フフッ、少し試してみるか。ゴロスよっ!」
石像に向かって名前を呼ぶと、再び石像が動き出しました。
ゴゴゴ・・・・
「我が持ちし剣を所望せしや?」
「いや、それはもういい…ゴロスよ、石化を解け」
「御意」
すると石像の体が、冷たく硬い石から、血肉の通う生物の体へと変化していきました。
「よし、では娘を起こすか」

肩を揺さぶられ、ファニーが目を覚ますと、目にダス・ライヒの顔が映りました。
「くっ…一体何をしたの…」
「おやおや、もう口がきけるのですか。さすがは姫様、回復が早い」
ダス・ライヒはあくまでもへりくだった慇懃な態度をとっていたが、それが見せかけだけなのはファニーにも分かった。
「ちょっと、わたしを怒らせると怖いわよ」
立ち上がり、剣を引き抜こうとするが、ダス・ライヒの次の一言で動きが止まってしまった。
「ファニー、動くな」
その一言でファニーの動きがピタリと止まった。
「どうやら術は成功のようだ」
満足げに笑うダス・ライヒ。
対照的に狼狽した表情を見せるファニー。
「あなた、わたしに何をしたの」
「あなた様には操りの術をかけさせていただきました。あなたはもうわたしの意のままです」
「そんな馬鹿なことあるわけないでしょ」
「おや、信じていただけませんか、それなら『ファニーよ、ゴロスの下履きを脱がせ』」

「そんな変態みたいなことしないわよ」
しかし、ファニーはよたよたと歩くと、ゴロスの足下へとたどり着くと、ズボンのベルトに手をかけた。

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