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性欲処理の王国
官能リレー小説 - ファンタジー系

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性欲処理の王国 4

「ねえねえ、シイくん。今晩のお持ち帰りは誰にするの?」

「いや、まだ決めてないけど」

 この王国の「爵位持ち」は、自分より身分の低い女を自宅に連れていき、一晩かけて性欲処理の相手をさせることがある。
 シオンもまた幼い頃から村の平民女を自宅……士族グラーシ家の屋敷に連れ込んできた。そして、連れ込まれた平民女にレナが含まれてるのは言うまでもない。

「わたしはどうかな?かな?」

 彼氏以外の男に「今晩抱いて」と、彼氏本人の目の前で迫る少女。

「はははっ。積極的だな、レナは」

 それを本心から笑って見ている少年。
 以前にも述べたが、この王国の女は自分自身が、男は身近な女が上位身分の性欲処理することを当然かつ名誉なことだと思っている。「しばしば士族にお持ち帰りされる平民女子」は、本人に「しばしばお持ち帰りされるほどの美少女」とハクがつく。その彼氏には、「それほどの美少女」と付き合えることを光栄に思う。それが、この国独特の価値観である。


「そりゃあ、レナの処女を貰ったのがシオンだからね。身体の相性がいいんでしょ」

 ニヤニヤしながら口を挟むミオン。

「なるほど」

「でもって、ココロが一番気持ちいいのは、ケイちゃんとのセックスらしいよ」

「ミ、ミイちゃん!!」

 レナは顔を赤くして両手をブンブンと振る。

「せっかくだけど、今晩は止めとくよ」

 少し考えてから、レナの申し出を断るシオン。

「そう……。じゃあ、またね」

「んじゃ、また明日」

 少し気落ちしたレナの肩をケイが抱き、連れだって帰る。

「んじゃ、ぼくらも帰ろうよ、お姉」

「うん、そうだね」

 グラーシ姉弟も屋敷への帰路につく。

「お姉、さっきの話だけど、女はみんな、処女あげた相手とは身体の相性が良くなるのか?」

「ん〜〜、どうだろ。あたしだって初体験のことはよく覚えてるけど、あの人が一番良いとは言い切れないね」

 この王国の女は王族の姫君だろうと平民の娘だろうと、幼い頃から性欲処理の仕方を学ぶ。10歳になると、同じ地域に住む上位身分の男相手に処女を解消し、それからは不特定の上位身分男へ本格的な性欲処理を行う。

 シオンは11歳のころ、当時10歳になったばかりのレナから指名され、処女を貰った。彼は年上に性欲処理させることを好んでいたが、初体験の相手に指名されることは士族男子にとって名誉なことだから、童貞解消から半年足らずのシオンなりに手をつくしてレナを気持ちよく処女解消させたつもりだ。

 ミオンは士族の娘ゆえ、10歳になると処女解消相手を同じ地域に住む貴族男の中から選ぶ必要があった。当時、村の役所に派遣されてた子爵家令息である青年役人に処女をあげたのだった。

「そんなものかな」

「そんなものだって」

 和気あいあいと語りながら帰宅する士族姉弟であった。


※士族ニオンの場合

 この王国は、各地へ王国政府の支城を設置し、城下街と複数の町村で行政区を構成している。支城では、王国政府から派遣された、あるいは地元の貴族・士族・平民から選ばれた地方官が勤務し、行政区の市町村を監督している。

 ここ「ウイークリア行政区」もまた、チューズ村をはじめ七ツの町村と、城下街ウイークリア市で構成されている。
 そのウイークリア市の住宅地を、赤い髪の少年が歩いている。

「今日は、どの家にしようかな?」

 少年の名はニオン。10歳。ウイークリア市に屋敷を持ち、地方官として城に勤務する士族オータム家の息子だ。


 ここ最近、ニオンは性欲処理に熱中していた。五ヶ月前に精通を迎え、それから32日後に女性器の中で射精する快感を知ったからだ。
 他の士族男子と同様、ニオンもまた、近所の平民女に手当たり次第、性欲処理させていった。


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