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おてんば姫、ファニーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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おてんば姫、ファニーの冒険 24

「いやぁ、トーマス、トーマース」
「今のはお前の男だったか、それは悪いことをしたな。安心しろ、今度は俺様が可愛がってやる」
オーガーは泣き崩れる少女を、無理矢理抱きかかえた。
そんな地獄絵図が至る所で繰り広げられた。

そんなモンスター達を討伐しようと、王宮から近衛騎士団が出撃した。
しかし、城門からでようとしたところでを、マモン達に襲撃された。

「貴様が頭か」
ひときわ大きいマモンを見て、近衛騎士団長のローグ伯爵が槍を突きつける。
ガシッ
「グッハァハァハァ、なんだこれは蝶でも捕まえるのか」
なんとマモンは鋭い突きを、素手で捕まえたのだ。
さらに槍ごとローグ伯を持ち上げ、そのまま投げ捨てたのだ。
「ウワーー」
ドカッ
地面に激突したローグ伯は、首をあり得ぬ方向を向け血泡をふいて絶命した。
指揮官を失った近衛騎士団は混乱し、モンスター達の王宮への進入を許した。
猛将マモンに率いられた魔物たちは血と勢いに酔ったように突進した。正門を突破し、正面から飛び込む。
うおおおお!
があああ!
ぎゃああああ!
ぎぇーひゃー!!
さまざまな魔物の雄叫びや鳴き声が鬨の声となって響き、彼らの足音羽音とともに轟音を成す。左右遊歩回廊へ分かれるロビーをつきぬけ、侵入者対策に幾度か曲げられた道を通り、迎え撃とうとあわてて飛び出してきたいくつかの分隊や小隊を蹴散らして一挙に大広間に達した。
マモン以下突撃部隊の半数以上が勢いに任せて駆け込んだその直後。
「第4魔道師隊、打ち方始め!!!」
バリトンの美声が大広間に響いた。
!!!!
大広間の左右の扉や柱の影、それに上部の通廊から一斉に人の姿が現れ、数多くの電撃や火球や閃光を放った!
グリフォンが燃え、ドラゴンライダーが弾け、オーガーが穴だらけになった。
思わぬ反撃を受け、大半の魔物は恐慌状態に陥った。
マモンが大喝して体勢を立て直そうとする。
「おのれ人間ふぜいが!お前ら腰抜けている場・・ぐがっ!!」
叫んでいる最中、狙い済ました強電撃が彼の頭を撃つ。
さすがに魔物の中にあっても一大兵力を預かるだけにこの程度で死んだりはしなかったが、舌をかんでしまい思うように喋れなくなった。
そんな中で火を吐いたり針の羽を飛ばしたり呪文を唱えたり反撃を試みる魔物も多いが混乱しているため思うように行かない。

同じような光景は大広間入口前にも繰り広げられていた。
大広間内が爆発や電撃に包まれた途端、まだ突入していなかった後続の魔物にも後方や脇の細い廊下から電撃や爆発の呪文が叩き込まれたり太陽石を投げられたりしてこちらも混乱していた。
「矮小な人間ごときに負けるでない!魔物の意地と怒りを見せろ!!はああっ!!」
爆発や閃光の中、魔物の叫び声がする。
後続部隊を統率していた魔族の邪神官ザラディエだった。なにやら呪文を唱え、両手に1つずつ帯電球を生じさせ、放つ!
必死に魔法を撃つ魔道師隊、その指揮官はジョンストンという大柄な美丈夫だった。
大広間上部で自身も電撃を撃ちながら中央にいるマモンたちの様子を見る。
「隊長、数が多すぎますね。」
そばにいた部下の女性魔道師が言う。
勢い任せに魔物たちが飛び込んだところに急襲をかけたためかなり混乱させてはいたが、多くの魔物の死体が横たわる中、それ以上に多くの魔物たちが数と体力で次第に体勢を立て直しつつあった。

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