性欲処理の王国 2
ともかく、草むらの男女に興味をなくしたクロノは、見つからないよう急いでその場を去る。そして足は宿屋の方へと向いた。
その途中で、士族男が平民女に声をかける様子を幾つも見た。
30歳ほどの士族男が、10代前半の平民少女を連れてその辺の納屋に入る。少しすると、小屋から微かに「あんっ!!……いいっ!!すごいっ!!」と喘ぎ声が聞こえた。
20歳ほどの士族男が、同年代の平民夫婦に声をかけ、妻の方を自宅へ連れて行く。士族は休前日になると、しばしば平民女を「お持ち帰り」して一晩中弄ぶ。
10代後半の士族少年が自宅……ではなくその辺の農家に上がりこむ。その家の妻か娘にでも性欲処理させるのだろう。
いつしかクロノは、自分のモノが突き立っていることに気づいた。
(そういえば、昨日は女を抱いてなかったな)
クロノは性欲処理をさせる女を探そうと、周りを見渡した。そして………。
(よし、あの娘にしよう)
歳は13・14らしき短いピンクブロンドの少女に目をつけると、鞄から身分証を取り出し、近づいた。
「やあ、ちょっと良いかな?」
そして、士族仕様の身分証を少女に見せる。
「え、士族の人?このあたりじゃ見かけないけど……」
「住んでるのは北の方で、今はこのあたりを旅してるんだ。」
「へえ〜〜」
「それで、あちらの草むらに来てほしいんだ」
士族が平民の女に身分を示し、人目に付かないところへ連れて行く。それが何を示すのかは、この王国の人々にとって常識だった。
「はい。わたしで良ければ……」
クロノは草むらの中へ入ると、ズボンのチャックを下ろして大きくなった肉棒を取り出す。
「うぅん…………くちゅ…………ちゅぅ…………」
少女が肉棒の先端から舌を這わすと、クロノは声を上げて腰を震わす。
「あ……あ………」
「うぅん………気持ちいい、ですか?」
「うん、凄く良いよ……」
少女は、そのままゆっくりと笠の部分から上を集中的に責める。
「ううぐぅ、射精るぅっ!!」
限界を迎えた肉棒が震える。凄い勢いで精液を噴き上げ、少女の顔を真っ白に汚す。
「ふう……。気持ちよかったよ」
クロノは一息つくと、少女に礼を言ってその場を立ち去る。なかなかの口淫だったので宿屋に連れ込むことも考えたが、今日は旅路で少し疲れたので、控えることにした。
宿屋に戻って夕食を摂り、部屋で持ち込んだ文庫本を少し読むと眠りについた。
明日から、この村の平民女たちにさせる性欲処理のことを考えながら……
※士族シオンの場合
チューズ村の片隅に、今はもう使われてない小屋がある。その小屋の中で、4人の少年少女が談笑していた。
緑髪を後頭部でまとめた少女ミオン・グラーシ。17歳。この村の士族グラーシ家の長女だ。
短い緑髪の少年シオン・グラーシ。17歳。この村の士族グラーシ家の長男で、ミオンとは双子の姉弟だ。
赤みがかった茶髪の少年ケイ・フロント。16歳。この村の職人の息子だ。
短い茶髪の少女レナ・リューグ。16歳。この村の農家の娘だ。
他の身分制国家とことなり、この王国では下の身分に対する横暴は厳しく罰せられる。
ゆえに、貴族や士族は平民を過度に見下すことはなく、平民も貴族や士族へ過度にかしこまることはない。
気が合えば友達になりグループを形成する。そこに身分は関係ない。
士族の姉弟と平民のカップルが木箱に座って仲良く談笑してても、この王国ではよくあることだ。
「それで覗いてみたらね〜〜」
「ほ〜〜」
「へ〜〜」
レナの話に相槌をうつミオンと、ケイ。
「は〜〜」
シオンもまた、友達であるケイの彼女で、自身にとっても女友達であるレナの話に相槌をうつ。