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学園の牝
官能リレー小説 - 学園物

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学園の牝 82

「あの・・・藤島先生はいらっしゃいませんか?」
「藤島先生なら生徒が倒れたとかで、保険室に行ったわよ?」
「ありがとうございます。
 ・・・あと、三井先生、どうかなさったんですか?
 何か元気がないようですけど・・・」
「ああ・・・アレ?何でもご主人様の鷹栖くんが、不能になっちゃったらしいのよ」
「え!?」

その言葉に悠は驚いた。
およそそんな言葉とは縁のなさそうな浩二が不能?
悠は声を潜めて何があったのかを聞いてみた。
しかし事が事だけに満足の行く回答は返ってこない。

「いろいろがんばってもダメだったらしいから、すっかり落ち込んでるのよ。
 今はそっとしておいてやって」
「ハイ・・・わかりました」

浩二に長年仕えてきた女教師は、普段の色っぽさを微塵も感じさせない様子で仕事に取り組む。
その何とももの悲しげな様子に、悠は『がんばってください』と内心で祈ることしかできなかった。
職員室を出た悠はすぐに保健室に向かった。
倒れた生徒のことを考えると少々心が痛んだが、一日でも早く問題を解決しないと真たちをいつ壊してしまうか、わからない。
悠は心を鬼にして保健室の入り口までやってきた。
そしてドアに手をかけたその時。
保健室から話し声が聞こえてきた。

「何を考えているの、多田さん!?
 桐生君に振り向いてもらいたいからって、毒島先生の実験台になるなんて!」
いきなり自分の名前を言われた悠は、びっくりしてドアに手をかけようとしたその手を止めた。

(今の声は藤島先生?
 ぼくに振り向いてほしいって一体どういうこと!?)

訳がわからない悠はたまらずドアに張り付いて中の様子をうかがう。

「毒島先生も一体何を考えていらっしゃるんですか!?
 生徒に自分で作った薬を飲ませるなんて!」

毒島、という名前に悠は驚く。
生物学教師、毒島玲子。
彼女は全ての女性がステキなご主人様に出会えるように、日夜怪しい薬を調合しているとウワサの危険人物であった。
別のウワサによると、異常なまでに発育した胸や銀髪、色白の肌は自分を実験台にした結果だと言われている。
そんな危険人物に頼ろうとするなんて・・・彼女は一体誰なんだろう?
悠はそう思いつつ、ドアに耳を立てる。

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