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デッド・ショット
官能リレー小説 - 性転換/フタナリ

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デッド・ショット 31

 
「護衛対象はどのような人物で、期限と敵は?」

透徹した瞳で御剣の顔を見つつイリーナが質問した。

「護衛対象はこの男よ。」

御剣が一枚の写真を出した。

「名前は飛天 正(ひてん ただし)。世界同性愛者互助同盟日本支部長よ。」

写真に写っていたのは、筋肉質であご髭を生やした、体格の優れたハンサムガイだった。

「彼は同性愛者の権利獲得と社会的認知の為ならどんなことでもする胆力と知略を持っているわ。日本人同性愛者には珍しい超行動派の彼を狙っているのは、同性愛に反対する世界各地の宗教系団体ね。」


「七日後我が国で各国首脳陣が会談を行うのは知っているな?
主な議題は崩壊した北の後処理についてだが、その会談が行われる当日、彼はどうやら大規模な凱旋運動を行うらしい。」

御剣は首都近郊の地図を壁のモニターに映し出して説明した。

「私達が彼の護衛を行うのは海外から帰国する二日前から次の凱旋地まで出国する三日間。すでに敵対勢力がいくつか入国しているのを確認している。」


翌日、スマイリーウィッチの面々はY県に来ていた。
その間、彼女達に対しては誰の攻撃も無く、損害も流血もなく済んだ。
合流地点として指名されたのはとあるホテルだった。
秘密警備に有利な構造であるとして特に選ばれたホテルに、飛天正は宿泊していた。

「ほう、お前達が俺の護衛というわけか。俺は飛天正。何をしているかは・・・・説明するまでも無いな。」
ニヤリと笑い、その男は言った。
彼の左右には、同性愛者互助同盟員のボディガードが油断なく飛天正とスマイリーウィッチの会話を見ている。
(なかなか腕の立つ連中のようね。油断無いわ。)
イリーナは彼らを見て思った。
飛天正の目の前にいるのは5人の民族の異なる美女なのだが、彼らの目には色欲などは感じられない。
心底からの同性愛者なのだろう。


!!!
スマイリーウィッチの5人は一瞬身構えた。

飛天正が凄まじい殺気を一瞬だけ放ったのだ。
その強烈なプレッシャーは、彼女達を身構えさせた。
5人は、改めて眼前の漢の持つ凄さを認識した。

「フッ、俺の身を守ってくれるというなら、俺も相応に答えないといかんな。入ってくれ。」

「失礼いたします。」
静かにドアが開き、2人の女性が入ってきた。

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