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テルと綾乃 〜もうひとつのゴットハンド〜
官能リレー小説 - 二次創作

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テルと綾乃 〜もうひとつのゴットハンド〜 4

はっ…恥ずかしいことしちまったぁぁぁあ!そりゃ俺だってこのとーり童顔だけどそれなりに歳はくってるから彼女がいたことはあったさ!でもあん時は医者になるのが先決だったから手をださないままフラレたさ!
綾乃さんはまだくすくす笑ってる…今回ばかりは父さん恨むぞ!童顔にうんでくれちゃって!
「いつまで笑ってるんだよ!口ふさいでやるっ!」
俺はまた彼女にキスをした。ちゃんと息をしてね。
でもやっぱ邪魔は入るもんで…俺の白衣に入っていた呼び出し様PHSが鳴った。かけてきたのは四宮…
『交通事故で三名受け入れる!一名は心肺停止したが現場で蘇生している』
「他は!」
『重傷だが意識ははっきりしている』
だが急変する事もある……急いで処置室へと駆ける。
「輝もついてないなぁ」
「院長……どうして?」
「二人とも静脈血栓塞栓症候群の可能性がある、車体に押しつぶされていたそうだ」
俗に言うエコノミー症候群で下肢や上腕、その他の静脈に血栓(血の塊)が出来る症例、原因としては脱水や感染とか起こるけど旅行により狭い座席にじっと座って血流鬱滞になると出てくる事もあるからエコノミー症候群とも呼ばれている。血栓が肺動脈に達して“肺塞栓症”になる、軽症なら胸やけや発熱で済むが最悪死を招く事もある。この病気が有名になったのは阪神大震災の時だ……倒壊した家屋から助け出された人が急変して命を落とした事があるし、新潟中越地震では自動車内で避難生活していた被災者が相次いで死亡したケースもこの症例である。
「検査が済み次第、IVR(血管内治療法)をする」
「うぃすっ!」
輝も医者の顔になる。
院長の読み通り二人も搬送直後に性脈血栓塞栓症候群の症例が出たが今の緊急救命医療はそれに対する対策も出来ている。名医とは日々研鑽してできる、安田記念病院に勤める医者に名医が多いのも院長である安田潤司のカリスマ性があるからだ。

「北見、そっちはどうだ?」
現場で心肺蘇生した患者は搬送されたのちに検査で緊急オペになっている。
『大丈夫です』
「輝がそっちに行かせたからな」
彼は輝の指導医だ……来見は何も言わずに手術室でメスを動かしているだろう。
「院長、後は任せてください」
他のスタッフが告げると彼は手術着を脱ぐ。


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