PiPi's World 投稿小説

龍の覚醒
官能リレー小説 - 同性愛♂

の最初へ
 43
 45
の最後へ

龍の覚醒 45

圓はビデオショップの入口脇の個室に入る。乱雑に物が置かれており、備品置き場兼休憩所のようだった。
置かれている物はどれも卑猥な物ばかりで変な気持ちになってくる。休憩ついでに一発やってんじゃないか、と思うほどだ。
その卑猥な小部屋の突きあたりの壁が、開いた。やはり隠し扉があった。
「予想はしていたが、やっぱり実物の隠し扉は面白いな…」
そんな事を言いながら現れた隠し通路を進む。
通路は長く続いていた。それは明らかに隣のビル…もしかしたらその先のビルにまで続いているかもしれいと思う程、距離があった。

「アダルトショップのビルはあくまでもダミー…そういうことか?」
「多分な…入口はあくまでも寂れたあのビルで、中身は何件か先の高層ビル…組織さんも手の込んだことしやがるな…」
圓はそれを楽しむかのように、現れてきた大理石の床をコンコンと爪先で鳴らした。
そういえば、アダルトショップに店員が居なかったな…。照明は付いていたが。
エレゴールと共に逃げたのだろうか?それともたまたま見ていないだけか…。
帰り道にでも寄るかな、寮に戻れない今もしかしたらこのアジトに泊まることになるかもしれんが。
ゲイ専門のアダルトショップ…どこか胸が騒いだ。
ポスターにあった競泳用パンツ1枚の青年の姿が…脳裏に焼き付いていた。
自分は水龍だけ…そう信じていたにも関わらず、シャワールームでの一件があった今、その自信は揺らいでいた‥
先に行く圓の尻に目がいく…
自然と唾液が口の中に広がり、俺は自分自身に戸惑いを覚えた…
男に性欲が沸くようになってしまった、としか思えなかった。
夢の中では問題無く女と交わる事が出来ていた、今はどうだろうか。
男性に興奮するかどうかを抜きに見ても、今はそういう気分ではない…。出来ないやりたくない、ではなく気分が乗らないのだ。水龍という大切なつがいの龍が居るのに、あえて好きでもない女を抱く必要性を感じなかった。

SNSでこの小説を紹介

同性愛♂の他のリレー小説

こちらから小説を探す