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龍の覚醒
官能リレー小説 - 同性愛♂

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龍の覚醒 44

そんなことを思いながら『"ふっ…"』と笑ってしまう。
"好青年"と聞いて、俺は真っ先に水龍を思い浮かべてしまったのだ…

「ん?どうした…」
圓が怪訝な顔をして覗き込んでくる。

「いや、別に…」
俺は緩んだ表情を隠すように、反っ方を向いた。

仮にここに水龍が居てもなすがままにされる事は無いだろうな…。
自衛隊員ではないが、龍の力を持つ水龍が簡単に押さえ込まれるとは思えない。
先程の様にエレゴールがならず者達を誘惑したら話は変わるかも知れないが、いくらなんでも町の中で引き起こすとは考えにくい。

車がぎしぎし異音を立てて止まった。
アジトに着いたらしかった。
車から降り、古びたビルを見上げる。
「ホントにここがそうなのか?…」
1階には寂れた喫茶店、2階にはアダルトビデオショップの看板が風に揺れていた…

「ああ間違いない…いかにも怪しそうじゃないか…」
「そうか?このビデオショップなんて、一生客が来そうにないぜ。」
「奴らにとってはだからいいんじゃないか…、マスネタ探しに近所の中学生が来ることもないだろうしな…」

もうビデオて時代じゃないしな…。
ビルに近づく。流石に喫茶店は営業時間外だった。
はめ込み式のショーケースにはトーストやコーヒー、ソーダフロートのサンプルが並んでいる。
いかにもマニュアル通りなラインナップだった。価格は安く量も多いが…。
その横を通って階段を上がる。
アダルトショップのものだろう、脇の壁には広告用ポスターが何枚も貼ってある…
「な、なんだよこれ…」
俺はそのポスターの写真を見て、思わず顔を歪めてしまう…
「どうやらこの2階は、男専用の物を取り扱ってるゲイショップみたいだな…」
「あ、ああ…早く行こうぜ…」
俺は動揺を悟られないよう、階段を先に上がって行く。

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