投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

冥界ハンターズ/愛しのお菊ちゃん2
【ファンタジー 官能小説】

冥界ハンターズ/愛しのお菊ちゃん2の最初へ 冥界ハンターズ/愛しのお菊ちゃん2 25 冥界ハンターズ/愛しのお菊ちゃん2 27 冥界ハンターズ/愛しのお菊ちゃん2の最後へ

図書委員さん再び-2

次の日、学校で。

例の『図書委員』さん絡みでちょいと事件が起きちゃったんだ。
なんかね。
どーも教頭先生がね。
『図書委員』さんを目撃しちゃって卒倒しちゃったみたいなんだ。
そんでもって。
何でも今週末には近くのお寺のお坊さんが来るんだって。
しょーじき何か不安の僕。
休み時間に自前の普通の携帯を使って鵬蓮さんに連絡を取ってみたんだ。

色々聞いたらさ。
本当の意味で除霊が出来る人間は少ないって。
本当の意味ってのは対象の霊に安らかな休息を与えて。
冥界に送ったり。
悪い事をさせなくしたりする事ね。

巷にいる俗に言う霊能者やお坊さんにはそんな力はないって。
大抵は霊を更に強く、更に怨霊化させちゃうだけだし。
運よく除霊らしき事が出来ても。
霊をただ消しさるだけで。
そこには何の魂の救済もないって。

そして。
何度も言うようだけど。
僕にはその本当の除霊の力があるって。

そーか。
消されちゃうだけ…。
そんな事を見過ごす訳にはいかないよね。
僕がやらずに。
誰がやるって…感じだ。

話を聞いて電話を切る前に。
「鵬蓮さん!僕、今日はトレーニングに行けないかも!」
もう一度、『図書委員』さんと対峙する決意を固めた僕。

「判りました。くれぐれもお気をつけて、危なくなったら例のスマホを握って強く念じるのですよ」
電話の向こうからは何とも優しげな。
弟の自立を応援するお姉さんのような鵬蓮さんの声。
やっぱ、この人。
なんでもお見通しって感じなんだな。

「うん!ありがとう!」
となると腹は決まった。
僕は力強く答えると静かに電話を切り。
右の拳をグッと握りしめるのだった。
……ってちょっとカッコよくない?




冥界ハンターズ/愛しのお菊ちゃん2の最初へ 冥界ハンターズ/愛しのお菊ちゃん2 25 冥界ハンターズ/愛しのお菊ちゃん2 27 冥界ハンターズ/愛しのお菊ちゃん2の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前