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官能の城
【女性向け 官能小説】

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官能の城(5)-3

男達の仲間となり、
それに乗じて女だけを捉えて、欲望の対象としている男もいましたが、
それぞれ一様ではないようです。

さて、下僕が助けを乞うていたあの広い屋敷の中では、
その家の召使い等の人間は既に逃走していて、
そこにいるのは、夫人とその娘の二人だけになっていました。
時々、母と娘は、城で催される仮面舞踏会には意気軒昂で出かけ、
その姿はよく見受けられました。

淫乱な母娘は、その美貌を仮面の下に隠し、
豊満な肉体の中に欲望を潜ませた彼女達に寄ってくる男は少なくなく
彼等に自分達を抱かせ、二人で快楽に酔いしれているのです。


しかし、その母と娘は賊の前で怯え、抱き合っていました。

屋敷に押し込んだ賊達は奪った金品の物よりも、
男の欲望を刺激するような妖艶な顔と肉体を持ったこの母と娘に、
ギラギラとした欲望を持ったのも当然と言えましょう。


今、その屋敷の中では怯えた二人の女と、
その女を自分たちの欲望の餌食にしようとする男達がいました。

妖艶な感じを持つ母親のジュリアンヌは、男達の垂涎の対象になっていました。
彼女はその栗色の長い髪を肩まで垂らし、
その姿は男の欲情を駆り立てる美しい女なのです。

美貌のその女は、娘を生んだ母親とは思えないほど張りのある白い肌と、
衰えを知らない弾力のある乳房を震わせ、床に伏してただ怯えているのでした。


(22)

力無く床に伏していたジュリアンヌに一人の男が近づき、
男は太い腕で彼女の身体を抱え込むようにして、彼女を床の上に立たせようとしたのです。

「早く立つんだ!女」
荒々しい野太い声でその男はジュリアンヌを威嚇しました。

「あぁ・・やめて、ゆるして・・」

初め、彼女はその男の手を振りほどこうともがいたのですが、
それも無駄な抵抗だと分かると、ただ力無く息を切らし、
宙に浮いた眼で呆然と立ち尽くすのです。

金糸で刺繍がしてあるドレスの胸元も乱れ、
その肉好きの良い白い肌が露出しても、彼女はもうそれを隠す気力もないのです。

「こんなもの、脱いでしまえ!」
「きゃ!」

泣き叫ぶ声も部屋の中で虚しく響きます。

胸元にある小さなボタンも、荒々しい男の手で乱暴に引きちぎられ、
薄いピンク色の絹の生地で、足下まで隠す美しく長いドレスも、
彼女の身体から剥がされ床に落ちていました。

「これも、いらねえな」
「駄目よっ!、きゃ・・」

その身体の下に身に着けていたペチコートも、
コルセットも靴下も、
彼女を着飾っていた全ての物があっという間に引きちぎられたのです。

それが床に落ち彼女が身に着けているものは、キラキラと哀しく光る首飾り以外には何も無いのです。
涙を流しながら、その美しい裸をさらしていました。

散らばったジュリアンヌの下着やドレスは、
床に乱れた花のように重なり落ちていたのです。






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