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誰も書かなかった中国人農業研修生の話
【ノンフィクション その他小説】

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白永という名前の美人中国人-1

その日は、張がかわいい女性を連れてきた、前日、張に女性は研修生にいるのかと尋ねた、連れてくるとの答えだった。
中国人女性の名前は白永、きれいな日本の若い女性のような顔立ちだった、彼女を交えて雨の日は5名以上の中国人がパソコンの前に座りおかしな授業が始まった。
教室に彼らが着ると、必ず「おなかはすいていないの?」と聞く、誰も空腹とは答えない。彼らは、一般の民家に出入りしてはいけないと指導されている、幸いなことに、教室は民家ではない、彼らが気兼ねなく訪れることができる場所となった。
今日も夕食は「まんじゅう」万頭だったと話す、お米は食べなかったのと聞くと、高くて買えないと話す、中国から持ち込んだ、小麦粉を使い、それが主食となる。それもすぐなくなって農協から買った小麦粉が食の中心である。
農協の係員と話す機会があった、10年ほど前には、道端で捕まえた、蛇を食べたりもした、今の研修生は蛇を見たら逃げると笑う。中国の生活の様変わりがうかがえた。
研修生の年齢はさまざま、20代から中に40近くの男性もいた。男たちは、安い酒臭い、教室は異様な匂いで換気が必要であった。
張の連れてきた女性、白永は、この街から30kほど離れた街に姉が働いているという、自由にバスに乗って隣町まで行き、会うことなど許されてはいなかった。
自転車に乗って、姉の働く街まで、会いに行く道を尋ねられた、遠いと答えるしかなかった。
研修生の中には、都会へ逃げ出して不法就労する者もいる、これが毎年のこととなり、車に乗せてもらったり交通機関を利用することは禁止されている。
休日は、働く農家が車で近郊を見学に連れて行くなど、観光はできると、研修生は話す。
彼らの住む牡丹江の地より、この北海道は空気がきれいで素晴らしい処なのだ。
「日本はよい、日本は空気がよい」全員が口にする。
日本人の思う自由な研修生活はなくとも、彼らには、この日本での研修は、農家の親切に支えられ満足な様子であった。


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