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〈晩秋〉
【鬼畜 官能小説】

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〈晩秋〉-2

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一週間後の日曜日。
あるコミュニティーセンターで、料理教室が開かれた。
その料理教師の名は林原友紀・32才。

料理の腕前もさることながら、一番の特徴はその美貌にあった。
パッチリとした目・スラリと通る鼻・ポッテリとした唇から覗く前歯・胸も臀部も丸く膨らみ、手足は見事な伸びやかさで見る者を魅了する。
三十路を越えた女性とは思えぬ美しさ、可愛らしさ……友紀の料理教室には、最初の頃は奥様達の参加者が殆どであったが、いつの頃からか、教えを乞う男性の姿が見えはじめ、、いつの間にか、その教室には男性しか行かなくなっていた。

三人を一組とした三組限定の料理教室。

キッチリと教えたいとの理由で参加人数は少なくされていたが、その分、参加料金は高く設定されていた。それでも世の男達は、友紀の教室に通う事を止めなかったし、それは友紀自身も知っている事だ。
自分の魅力を知っているからだ。

料理の腕前に不足は無い。それでも友紀の料理教室でのファッションは、男の視線を意識した物ばかりであった。
コスプレに近いウェイトレス姿や、視線を一点に集めてしまう胸元の開いたワンピースにエプロンなど……料理を教える教室というよりは、友紀の色香を目当てに集まる男達から、金を取っているような催し物となっていた。


美し過ぎる料理家。

自身の写真満載の料理本やメディアへの露出と相まって、友紀の料理教室は、さながらファンクラブのようだった。

いつも男達の熱気に溢れる教室。
自分から魅惑のオーラを振り撒いたなら尚更の事だ。そして、今日の料理教室には、あの家を改築していた男達が詰め掛けていた……。

友紀を目当てに参加した男達……まるでアイドルのコンサートにでも来たかのように浮ついた顔で、友紀の到着を待ち侘びる……そんな気持ちを察したように、友紀は秋葉原のメイドのような服装で現れた。


「こんにちは、林原友紀です。今日も楽しく料理の……」


ニッコリと微笑む顔は、まるで少女のように無邪気に見える。
男達の視線は友紀の全身を舐め回し、既に話しなど上の空だ。


「えっと…今日はココナッツカレーを作ります。まずはニンニクと玉ねぎ…ナンプラーで………」


目の前の具材を見様見真似で調理しにかかるが、殆ど遊んでいるようなものだ。そんな男達に友紀は微笑みながら近付き、優しい言葉で調理方法を教えにきた。


「こうやって、馴染むまで炒めるのよ?こうやって……」


すぐ隣でフライパンを手に取る友紀を、男はじっと見つめた。
キッチリと盛られた睫毛、なめまかしく光るピンク色のルージュ。
過剰ともとれる顔の“装飾”は、年齢には不釣り合いなメイド服と見事なバランスを取り、友紀そのものが性人形に見えた。
他の男達も、友紀の料理の手際を見るフリをして、至近距離からの視姦に及んでいた。
ポニーテールに結ばれた栗毛色の毛髪からは、柑橘系の甘い香りが漂い、ストッキングを穿かない素足の美しさは、そのままむしゃぶりつきたくなる欲求にかられる。



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