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Purple woman
【二次創作 官能小説】

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Purple ecstasy-13

「いや、注文は・・・」


「サービスですよ」


意味ありげにニヤリと笑って老マスターの影がその場を離れていく。

自然とラグナとルールーは目の前のグラスを手に取り、目の高さにまで掲げた。



「昼間のお礼に」


「貴女の美貌に」


カチンとグラスがぶつかる音とともに、
2人はそれぞれカクテルを口に含んでいた。



「そういえば足の方は?」

「おかげさまで。処置が早くて家でもすぐに冷やしたから、ここまで来るのに苦にはならなかったわ。

・・・考えてみると、お互い自己紹介がまだでしたわね。私の名前は」


「ルールーさんでしょう?お名前は耳にしていたから」


「あら、私ってそんなに有名だったかしら」


「空港で見送る貴女の名前を周りにいた誰かが呼んでいたのを耳にしたんだ。ここのバーのマスターも君を称賛していたしな。意外に名は知れてるのさ、本人知らぬうちにね」


「メイチェンさんったら・・・・。持ち上げても何も出ないのに」


いや決して持ち上げているわけではなく事実を言っているだけだろう、ラグナとは心の中で呟いた。



「私の名前はラグナ。今日から2泊3日休暇でこちらに来ている」


「この島に休暇・・・特に観光地らしい場所もないけど、やはり貴方も海水浴が目当て?」


「まぁ最初の目的は・・・でも今は貴女に逢うべくして来たと言い換えてもいい」


「フフ、キザな言葉ね。でも真剣な眼差しで言われたら、まんざらでもないわ」

「光栄だね」



酒が入っているせいか、ラグナの舌は今までにないくらい恥ずかしい言葉を吐き出す。
こんなことは今までになかった。酒の中に薬でも入っているんじゃないかと一瞬疑ってしまう。

対するルールーも、酒の効果なのか頬がほんのりと赤くなっている。
ただでさえ官能的なのに、より一層大人びた色っぽさが増しているようだ。



「私のことはルーって呼んでくれていいわ、ラグナさん」


「私のこともラグナでいい」



互いの名前を口にしたことだけで、2人の距離が縮まったのは気のせいだろうか。


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