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一歩前へ踏み出せば...
【青春 恋愛小説】

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一歩前へ踏み出せば...-6

昨日俺に彼女が出来た。昨年からずっと片思いしていた女の子だ....中学からの友達に教科書を借りに行った隣のクラスで見かけた女の子だった....いつも一人きりで本を読んでいた....そんな彼女の事が気になって用事もないのに隣のクラスに行った....しかし話しかける事は出来なかった....今年になって同じクラスになれた事がどれだけ嬉しかった事か....なんとか彼女と話そうとするが上手く言葉が出て来なかった....他の女の子とは気軽に話せるが彼女とは意識してしまって上手く話せなかった....そんな時に飼い犬が飛び出した事から彼女と親しくなれた....思い切って告ろうとしていた時に逆に彼女から告られた....俺のほうから告りたかったけど....信じられない展開に自分でも驚いた....まさか彼女も俺の事を....夢が叶った....
明日から夏休みが始まるのでいつもより早めの下校時間になった。俺は無意識のうちに彼女を目で追っていた。彼女は俺のほうを見て何か言いたそうにしていた。右手を少し上げて何か言いだそうとしたがあきらめて帰ろうと俺に背を向けた。
「あっ!待って!!美咲!!」
俺は躊躇いもなしに彼女に声をかける事が出来た。
「えっ?」
彼女が驚いたような顔をして俺を見た。
「一緒に帰ろう!!」
そんな単純な俺の言葉に
「うん!」
俺が今最も欲しいモノ....

彼女は幸せそうな笑顔を俺にくれた....


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