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『再びの夢七夕』
【ファンタジー 官能小説】

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『再びの夢七夕』-3

2.「私の彦星様」と「私の織姫さん」





 「よかったら私たち、彦星と織姫になりませんか?

 一年に一度だけ、七夕の日に会ってSMプレイをするんです。

 それ以外の日には、一切連絡をとることもしないんです。

 私はあなたがご自分の99%の部分を守ったまま、それとは異質な1%のご自分を解放されようとしていることに、とても共感しているのです。

 実は私も、普段の私である99%を守りながら、それとは異質な1%のSとしての私を解放したいと思っているのです。

 365日の1%にも満たないたった1日の逢瀬だけで、お互いに自分が抱えている1%の異質な部分を解放する。それだったら、お互いが守りたいと思っている残りの99%を守り切ることもできるのではないでしょうか?」

 その方は、そう提案してくださったのです。

 私は心が動き、その方の提案を受け入れました。

 そしてそのときから、私はその方を「私の彦星様」と呼ぶようになり、その方は私を「私の織姫さん」と呼ぶようになったのです。

 またそれぞれ自分に対しては、私は「あなたの織姫」と呼び、そのお方は「あなたの彦星」と呼ぶようになったのです。

 

 それから私たちは、ルールを定めました。

 それは次のようなものでした。



◎ まず、七夕の前日に「私の彦星様」が私に、七夕の日の何時にどこでどのようにして会ってどんなテーマでの調教をするかをメールで知らせてくださる。



◎ 私はそれにお返事はせず、承知したときはメールで指示に従って「私の彦星様」を待ちますが、それをしなければその時点で私たちの関係は消滅し、お別れすることになる。



◎ 調教が始まるとお互いに牝奴隷とそのご主人様になりきるが、翌日以降にお互いの生活に影響を及ぼすことは絶対にしないようにする。



◎ いったん調教がはじまっても、私が「イヤ!」とか「やめて!」と叫んだらそこで調教は即座に中止し、やはり私たちの関係は解消し、お別れする。



◎ 2人のS性とM性の真剣勝負としての「夢七夕」が終わり私が十分満足が得られたら、帰宅後「私の彦星様」にお礼のメールをする。



◎ これらのことの一つでも行われないことがあったり、決められた年にただ1度だけ以外にメールをすることがあったりしても、私たちの関係はその時点で消滅し、お別れすることになる。



ご覧頂いてわかるようにとても厳しいルールですが、お互いの1%を残りの99%とうまく折り合わせるにはその厳しさがどうしても必要だとお互いに納得して、私たちはこのルールに同意したのです。






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