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やさぐれ娘は屋上で笑う
【学園物 恋愛小説】

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#03  研修旅行――二日目-4

なんでだろう?

起きてから一時間ほどしか経っていないはずなのに、すでに私は就寝前のような疲労感を覚え始めていた。

林田と岐島のダブルパンチだもん。しかも、こいつらとは班も一緒なんだよなあ!

私は、日課となっているケータイの“本日の運勢”コーナーを見る気にはなれなかった。

……だって、多分、獅子座が十二位なんだろ?で、私は獅子座だ。

「ハァ」と嘆息ひとつ、私は別館一階、ロビーの端に設えられた大きな柱時計を見つめた。

七時五分前。朝食の開始までに、まだ二十分もある。

周囲を見てみると、そこそこ朝に強いやつらが顔を出してきており、鐘状生がチラホラと目に付いた。

……学生なんだから、もっと睡眠時顔を大切にしようぜ?

そんなことを思ったときだ――



「ッ、クソ……岐島ッ!テメェ、ここにいやがったな!」



そんな罵声がロビーに響いた。

見ると、同級生の男子が五人、こちらへと向かって歩み寄ってきているところだった。

先の怒声は、先頭をいく肩を怒らせた男子生徒だろう。

同じクラスの山崎なんとか君。

……下の名前は生憎、知らなかった。んまあ、岐島風に言ったら『Y君』か?

その後をゾロゾロと付いてくるのは、もろもろの事情を考慮したところ、おそらく、例の『飲酒が見つかっちゃったバカ×5』のメンバーなのだろう。

チラリと、岐島が彼らのほうへと視線を送ったが、ソレも一瞬だった。すぐに目前の缶コーヒーに手を伸ばし、美味そうに一口すする。

次に、私が声をかけたせいで中断していた新聞による世情のいくばくかの情報の収集を再開した(注、岐島節で表現してみると、だ)。



「なに、無視して――ッ?」



憤る山崎だったが、近づいたことで死角に隠れていた私が目に入ったのか、はたまた、怒りのせいで発見におくれたのか――ともかく、私の存在を認めた。

驚きとわずかな恐れの表情を浮かべてくる。

……私ごときパンピー小悪魔が怖くって、よく、この岐島大魔王閣下にあんなセリフが吐けたものだと、勇者Yの、その向こう見ずさを称賛してやった。

そんな『ムコウミズ・ヤマザキ』は、数瞬の戸惑いをなんとか乗り越え、岐島へと憎悪の視線を向け、叫ぶ。




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