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ドラゴンクエスト5 天空の花嫁
【二次創作 官能小説】

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幼年編 その四 妖精の里-5

「ええ。そのうち真空魔法も覚える予定ですし、閃光魔法も初級なら問題ありません」
 得意そうに言う彼女は、普段姉の影に隠れる控えめな子に見えない。
「だだけど、女の子に危ないし……、アンディ君は剣も使えるから……」
 ベラはなんとしても帰したいらしく、仕切りにアンディの名を告げる。
「あら、ベラさんも女の子でしょ? 貴女に出来て私に出来ないとでも言うのかしら? それに危ないならこそ回復魔法が使える私が必要になりませんか?」
「そうだね、僕も回復魔法はホイミしか使えないし……」
 頼りにしていたリョカにまで見放され、ベラはがっくり膝をつく。
「そうですか……わかりました。ですがご無理はなさらぬようにお願いします。あなた方が傷付いて悲しむものも居ります事をくれぐれもお忘れなく……」
 ポワンはそう言うと深くお辞儀をして、また元のように戻っていった。
 するとリョカの影からシドレーが顔を出す。何かにおびえていたのか、その額には汗が浮かんでいる。
「なんかすごい圧力だったな、あのおばちゃん……」
「そうなの? 普通の優しそうな人じゃないか……ってエルフか」
「いやいや、なあベラ。あの人、ただもんじゃないだろ?」
「……ええ……。少なくとも貴方ごときメラリザード、片手で灰に出来るわね……」
 ごくりと息を飲むシドレー。
「ならおばちゃんが行けばいいんじゃないの?」
「それが出来たらそうしてるわ。このエルフの里は貴方達人間の世界のどこかに必ずあるのよ。人間達も人が増えれば新しい土地を探す必要がある。最近は常により安全で、恵みの多い土地を求めているでしょ? エルフの里をそういう人間達から隠すためには結界を張る必要があるのよ。それをしているのがポワン様。もしポワン様がみだりに動けばバランスが崩れて人に発見される恐れがある。だからポワン様はいけないのよ……」
「なるほどな……。まあ、しゃーないな……。よし、俺らでちょいとその何とかのフルートってのを拾ってくるか……」
「ええ、まずはそれを盗んだとされる極悪非道の罪人、ザイル・シードをしょっぴいてあげるわ!」
 こぶしを天高く掲げるベラにリョカとフローラも「おー」と続く。ガロンはただ「にゃぁ」と鳴いていたが……。


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