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てき屋のマコ
【コメディ 官能小説】

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てき屋のマコ1-4

「さぁ!さぁ!買ってておくれよ!お好み!」
今日も朝からマコは気合い入りまくりだった。
「いかがッスかぁ〜」
まだ、どこか恥ずかしいのか声に張りがない。
「アタリ付きお好み焼きだよぉ〜」
そんなナンシーを尻目にひたすら元気がいいマコ。
「アタリはなんと!鵠が浜のアイドル!ナンシーさんのセクシー生写真だよ!」
マコのこのセリフにはナンシーも万更では無かった。
更にはマコの言葉に釣られる様に。
出店の前には人だかりが出来始めた。
「早くしないと無くなっちゃうよ〜」
ナンシーも気分が乗ってきた。
「可愛い!可愛い!ナンシーちゃんのセクシー生写真が当たっちゃうよ」
しめしめ…。
腹の中で黒い笑いを浮かべながら、ナンシーを持ち上げ続けるマコ。
「お父さん!お父さん!うちのセクシー生写真が当たっちゃうよ!」
根が単純なナンシーはすっかり…その気になっている。
「おぉ…ねえちゃんの写真が当たるのか!ひとつくれや」
鼻の下を伸ばしたオヤジが口火を切った。
こっちも――。
俺はみっつ――。
「はい!はい!しょしょお待ちを〜」
意外な程の売れ行きにすっかりご満悦のナンシー。
当然、店主であり仕掛け人のマコも嬉しいはずだったが…。
意外な程のナンシーの人気にマコは段々と不機嫌になってきた。
そして…。
昼過ぎ。
「ナンシー!後は任せたぞ!」
繁盛している出店をナンシーに任せて何処かに行ってしまった。
「しょうがないッスねぇ」
マコがサボるのはいつもの事だし。
何よりこの人気だ。
ナンシーはニタらニタらと笑いながら…プリプリと出店を出て行くマコを見送った。

結局、マコは閉店の時間まで戻らず。
“先に帰る”
ナンシーの携帯にマコからの短いメールが届いただけであった。
それでも意外な程の売り上げ高にニコニコ顔のナンシー。
出店を閉めるとマコのアパートに急いだ。

「マコさん!十万は軽く超えてますよ」
売り上げの入ったバックを持って戻ったナンシー。
まさに凱旋だった。
が…。
「おお!ナンシー!」
「マ…マコさん!?」
ナンシーを出迎えたのは…。
明らかに美容院に行ったであろうナンシー。
メイクもいつもより派手だった。
そして極めつけ可愛いパステルピンクの上下の下着姿。
間違いなくマッサラの下着だ。
「な!に…やってんすか!?」
ストパーを掛けた金髪を両手でかき上げているマコにナンシーは素っ頓狂な声を掛けた。
「早く!撮れよ!」
テーブルに向けて顎をしゃくるマコ。
その上にはポラロイドカメラと未使用のフィルムの束が。
「アタシの方が人気が上だって事、証明してやるからな!」
セクシーポーズをとりながらも気合充分のマコ。
そういう事か…全くマコさんらしい。
全てを理解したナンシーが苦笑いを浮かべながらカメラを構えた。
撮影開始。
バックショット、四つん這い。
片目を瞑ったり、指を咥えたり。
マコのセクシーポーズは続いた。
そして。
「ちょっと待ってろ!」
マコがピンクのブラジャーを外し始めた。
「ま…まじッスか!?」
これにはナンシーも唖然。
「乳首は写すなよ!」
小ぶり乳房を片腕で隠し悩ましげな表情をとるマコ。
次は手ブラで隠し小悪魔的な笑みを浮かべる。
半ば呆れながらもシャッターを切り続けるナンシー。
こうして昨日のナンシーよりも三倍近い数のマコのセクシー写真を撮り終え。
奇妙な撮影会は終了した。
むろん、この後のPop作りも昨日とは熱の入れ様が違った。

つづく


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