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Crimson in the Darkness
【ファンタジー 恋愛小説】

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Crimson in the Darkness -決意-W-6

「“影”は闇の一部。闇に近い聖職者であるエクソシストにそれは効きません」





 リアナは目を細め、笑いながらそう言った。でも、オレなら死んでるぞ。



 それとも“闇に近い聖職者”の意味合いが違うのか。



 スッと差し出された右手に合わせて、ヴァンパイアの足元の地面から何かが蠢き、芽を出す。





『!』





 それに気付き、空へと逃げるヴァンパイアを地面から伸びたモノ――木の根が追い掛ける。直ぐ様絡み付き、地へと引き摺り下ろした。





『クソッ』





 絡み付かれた部位を白い霧へと変換させ、逃れようと足掻くヴァンパイアへリアナは手に持っていた槍を突き立てた。





『ガッ ア゛アアアァァッ!!!』





 苦痛の悲鳴が響き渡る。



 当然だ。貫いたのは心臓。人間なら、死んでる。槍の柄を握り締めて、抵抗してみせるが触れた部分や胸から煙を上げ始めた。



 対魔武器特有の現象。武器に触れた部分が焼けてるんだ。魔に落ち、人を屠(ほふ)る者への天罰と言われている。そして、それは悪魔にとって地獄の苦しみと痛みだと言う。その凄惨さから、対魔武器を使用を拒否するエクソシストもいるくらいだ。唯一、銀の銃弾は悪魔の急所に当たれば即退魔出来るから、使用者が増えていると言う。




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