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悔し涙が身に染みる……。
【レイプ 官能小説】

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悔し涙が身に染みる……。-21

 ぱちっと音がしたあと、股間の辺りを弄る和志。そして彼女に再び覆いかぶさり、
「うぅ……あぁ……ん……はぁ……」
 宏美のくぐもった声が室内に響く。
 ――先輩、まさか……。
 宏美の手があがり、和志の身体を抱きしめる。
 ぎしっ、ぎしっ……ぎしっ……。
 スプリングの弱いベッドは悲鳴を上げながら、二人の行為に耐えている。
「……んっ、あぅん……はぁ、はぁ……」
 音のみが二人の行為を伝えてくる状況に、幸一は酷く興奮してしまう。
 下半身ではいやらしくじゅぽじゅぽと音を立ててのフェラチオがあり、二つが合わさって直ぐにでも果ててしまいそうな自分がいた。
「うう、俺、おれもう……」
 その快楽が到達しかけたとき、ふと思い出すことがあった。
 今回のことは二人だけが仕組んだわけではないだろう。少なくとも聡もそうだ。それに奈々子。最下位だった彼女がどうしてあそこまで乗り気だったのかも疑問。
 むしろ彼女が率先して下着を脱いだり、膝に座ることで他の面子を誘導したのかもしれない。
 いや、それはまだいい。問題は、佐奈や志保のことだ。
 先ほど忍は和志が宏美と行為に及びたいと言った。ならば、聡はどうだろう?
 先ほどの暗闇からの復帰を考えるに、彼の狙いはおそらく佐奈。そして二人は同じアパートへと向かっているのなら、それもまた仕組まれたことではないだろうか?
「せんぱい……あの、佐奈は? 佐奈ちゃんは?」
 毛布を上げて彼女を見る。
「ん〜? 佐奈ちゃん? 多分今頃……んふふ、聡君が美味しくいただいてるかもね……」
 にやりと笑う忍に、幸一は焦りを覚える。
「おれ、行ってきます!」
 幸一は思いきって立ち上がると、不意をつかれた忍はコロンと転がる。
「もう、いいじゃない。佐奈ちゃんは君の彼女じゃないでしょ? 大人なんだし、エッチぐらい自己責任でしてるってば……」
 玄関で靴をはくのももどかしい幸一の背後に忍が声を掛ける。
「そんなの、だめです!」
「それに君、家わかるの?」
「それは……」
「どうするのよ……」
「とにかく……」
「そんなに行きたい?」
「はい!」
「しょうがないなあ……。じゃあ一緒に行ってあげる……」
「ほんとですか?」
「だって、しょうがないじゃん……」
 忍はそう言うと、ヒールの高いパンプスを履いて外へ出た。

**

「失礼しま〜す」
「おう、上がれや……」
 カラオケ店から数キロはなれたところにあるアパート。
 三階建てで部屋数もかなりあり、ドアの間隔から部屋も広いのがわかる。
「お、女の子も居るんだ」
 奥から顔を出したのはやや小太りな男。眼鏡をかけており、ジャージの上下というオシャレやそういう気遣いから遠い存在に見えた。
「すみません、急に来て……」
 志保は一応礼儀としてお辞儀をするが、今にして後悔し始める。
 廊下にはゴミ袋がいくつかあり、異臭がした。
 洗濯機の上には脱ぎっぱなしのジャージがいくつかあり、やはりすえた臭いを放つ。
 グループを分けるとき、どうして栄治をこちらにしなかったのか。
 佐奈を上げるのもそうだが、彼女自身、入りたくない。今からでも近くのネットカフェに移動すべきではないだろうか? そう考えた矢先、
「おじゃましま〜す」
 のんきな声でずかずかと上がる奈々子にタイミングを逸する。
「先輩、行きましょうか……」
 それにつられて佐奈も靴を脱ぎ始める。彼女としてはアルコールがきついらしく、よたよたしながら廊下を行く。
「ふう。なんか心配だな……」
 達郎は難しい顔をしており、志保に目配せしてくる。
「ねえ、やっぱり今からでもどっか他に……」
「ああ、でもほら、佐奈ちゃんも行ったし……。何かの時の為に俺は起きてるから安心してよ……」
「でも……」
「せんぱ〜い、早くぅ〜」
 能天気な奈々子に急かされ、二人も上がりこんだ……。


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