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悔し涙が身に染みる……。
【レイプ 官能小説】

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悔し涙が身に染みる……。-22

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「広崎先輩は大学卒業してからずっとここで株取引してるんだよ。んで、たまに俺とか手伝いにくるわけさ……」
 部屋には複数パソコンが置いてあり、そのいずれも太いコードがいくつも繋がっていて、ブイーンと機械音を上げている。
「そうなんですか、デイトレーダーとかいうの?」
 想像しているものといえばスーツ姿でノートパソコンや携帯電話、それらを涼しげに扱う麗人。しかし、目の前にいるのはいかにもオタクくさい、ジャージの小太り。
「まぁね、最近は不景気だからあんま儲かってないけどさ」
 ぐふふと笑う彼だが、部屋には最新のゲーム機に未開封のDVDなどがあり、「特典」とかかれたダンボールがいくつかある。中身はおおよそ想像できるのは、目の前の人がそういう人種だからだろう。
「それじゃあ、あのどうしましょう……」
 宿を借りるつもりで来たわけだが、正直なところ強引にでもこの場を去りたいのが本音。
「うん、そうだね、じゃあ隣の部屋で休んでなよ。僕はまだここで仕事あるから……」
 そう言ってパソコンに向き直る広崎。まずは後輩を介抱すべきと、志保は佐奈に肩を貸す。
「うぅ……気持ち悪い……」
 しかし、佐奈はその場に蹲り、動こうとしない。
「佐奈ちゃん、ここに居たら……」
「でも、下手に動かすと辛そうですよ?」
「だって……ここで粗相したりしても……」
「そう? じゃあ、隣の部屋使う?」
 広崎が振り返り、そう言うので不思議に思い首を傾げる志保。
「え? だって……」
 隣の部屋に行くように言われたわけだが、
「いや、この部屋じゃなくて、外に出て隣の部屋だよ。
「ああ、言い忘れてた。先輩、二つ部屋借りてるんだよ。ここと隣な」
 聡はどこからかペットボトルを持ち出しており、ぐびぐびと飲んでいる。彼は広崎の部屋に入り浸ることもあるらしく、勝手もよく知っているようだった。
「そう、じゃあ佐奈ちゃん、一緒に……」
 志保が彼女を持ち上げようとしたとき、聡が前に出てきて彼女をひょいと抱え上げる。
「志保達は隣で休んでなって……、佐奈ちゃんのことなら俺が面倒みるから……」
「あ……でも……」
 何とか呼び止めようとする志保だが、聡は聞く耳を持たずにさっさと部屋を出る。
「ごめん、あたしも行くね……」
 志保が立ち上がろうとしたとき、手を奈々子が掴む。
「ええ〜、先輩まで行くんですか? 奈々子、男の人に囲まれるの嫌ですよ〜、一緒に居ましょうよ」
「でも、ほら、それなら奈々子さんも一緒に行けば……」
「でも、聡先輩がここにいろって〜」
 むしろ佐奈と聡を二人きりにさせることのほうが問題なのではないだろうか? 彼は先ほど佐奈に必要以上のスキンシップを取っていたのだし……。
「う〜ん、どうする? 俺が行こうか?」
「……いい。ここで居ようか……」
 志保はひとまず諦め、座りなおす。
 じかに触れるパンツが嫌だ。汗でしっとり濡れており、なんとなく臭いがしそうで。
「ねぇ、ちょっとトイレ行ってくるね」
「ん? ああ……」
 達郎に断りを入れるのは変な話だが、ディスプレイに釘付けの広崎に言ったところで意味もないだろう。
 志保は左ポケットにねじ込みっぱなしのショーツを握り締め、トイレを目指した。


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