投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

常盤高校 柔道部‐外伝‐小さな恋のメロディ
【スポーツ 官能小説】

常盤高校 柔道部‐外伝‐小さな恋のメロディの最初へ 常盤高校 柔道部‐外伝‐小さな恋のメロディ 1 常盤高校 柔道部‐外伝‐小さな恋のメロディ 3 常盤高校 柔道部‐外伝‐小さな恋のメロディの最後へ

常盤高校 柔道部‐外伝‐小さな恋のメロディ-2

「えっ!」
美登里ちゃんはちょっと…眉をしかめた。
「えっ?マズッたぁ?美登里ちゃん…コーヒー嫌い?」
僕はオドオドと美登里ちゃんを見つめた。
「う〜ん…嫌いってか…うちら女子に勧めるならミルクティーとかっしょ」
美登里ちゃんは判ってないなぁ…って様な目で僕を見ている。
「ごめんなしゃい…」
僕はもぅたじたじ。
「もぅ…最低…」
美登里ちゃんはキッツイなぁ。
缶コーヒーひとつでそこまで言うか…って感じ。
「あの〜ミルクティーがよろしければ…ひとっ走り行って来ますが…」
僕はこの小さな女王陛下に恭しく申し上げた。
「今日んトコはコレでいいよ」
美登里ちゃんは仕方ないなぁ…と言った感じで笑いながら缶コーヒーを手にした。
「気をつけるよ…」
「まぁそんなトコも啓太さんポイって言えばポイけどさ」
よかった…美登里ちゃん笑ってくれた。
ちょっと呆れた様な顔だけど優しく笑ってくれた。

ベンチの端にちょこんと腰かける美登里ちゃん。
ボサッと突っ立ている僕をニンマリと見上げいる。
「座ったら?」
「は…はい」
どちらが歳上だが判んない僕と美登里ちゃんのやり取り。
「し…失礼します」
僕は美登里ちゃんの隣に姿勢良く腰掛けた。
澄まして海を見ている僕の横顔を美登里ちゃんがニンマリと笑いながら覗き込んでいる。
僕は緊張して鼻の頭をかいている。
「もぅ!しっかりしてよ…ホントに」
僕の何処かにイラッときたのか美登里ちゃんがバサッと勢い良く僕の方に向き直した。
「は…はい…」
僕は自分でも頼りげがないと思える弱々しさで返事を返す。
「そんなんじゃ!綾香さんに嫌われちゃうよ!」
ドキッ!
何でこのタイミングで早乙女さんの名前が出てくんだろう。
「啓太さん…綾香さんの事、好きなんでしょ!」
「あ…あの…その…あの…」
饒舌鋭い美登里ちゃんの突っ込みに僕はしどろもどろになってしまった。
「好きなんでしょ!!」
「は…はい」
????…?
僕の答えを聞いて美登里ちゃんがニコニコと笑いだした。
あれ…?
美登里ちゃんって…僕の事…気があったんじゃないのかなぁ?
TDLでチュウしたし…。

「あ…あのう…美登里ちゃん?」
僕はオドオドと美登里ちゃんに話しかけた。
「なあに?」
美登里ちゃんはちっとも無理して笑っている様子は………ないなぁ。
全然ない。
「あの…怒って…ない?」
僕は恐る恐る聞いてみた。
「だから…次から気をつければいいって」
美登里ちゃんは笑いながらコーヒーの事を言ってるみたい。


「で…なくて…そのTDLでさ…その…チュウ…したじゃん」
僕の顔はオーバーヒート気味だった。
「なんだぁ!」
美登里ちゃんは目を丸くしている。
「アレ!アレはTDLに連れて行ってくれたお礼だよ」
美登里ちゃんは弾ける様に笑っている。
なんだぁ!
「そ…そっかぁ…」
「なに?うちが啓太さんに気があるとでも思ってた!?」
美登里ちゃんはこりゃまた、たまげたと言わんばかりに笑っている。
可愛い笑顔なんだけどなぁ…ガックシ…。
「啓太さんは余計な事…考えないで綾香さんをしっかり見てないと…置いて行かれちゃうよ!」
美登里ちゃんにしっかりとお説教されてしまった。
ホントにどっちが歳上だか判らない。
「ありがとう…美登里ちゃん」
僕は美登里ちゃんの両手を握ると感謝の言葉を口に半ベソをかいた。


常盤高校 柔道部‐外伝‐小さな恋のメロディの最初へ 常盤高校 柔道部‐外伝‐小さな恋のメロディ 1 常盤高校 柔道部‐外伝‐小さな恋のメロディ 3 常盤高校 柔道部‐外伝‐小さな恋のメロディの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前