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常盤高校 柔道部‐外伝‐小さな恋のメロディ
【スポーツ 官能小説】

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常盤高校 柔道部‐外伝‐小さな恋のメロディ-1

ここでは本編ではあまり語られなっかた僕と美登里ちゃんのほんのちょっと甘くて切ない思い出を紹介しちゃいます。
TDLのデートの次の日…。
僕は近くの海の見える公園で美登里ちゃんと待ち合わせしていた。
海が見えるって言っても湾内の港のちょっと濁った海だけどね。
でも早乙女さんが階段ダッシュに使っている神社の近くにある公園は僕達、地元の人間たちにとっては結構気に入られてる場所だったんだ。
青空の下、その公園で…。
僕は買ったばかり缶コーヒーを二本手に持ってニタニタしながら美登里ちゃんを待っていた。
「啓太さん」
コロコロとした美登里ちゃんの声に海を見ていた僕は満面の笑みで振り返った。
普段はオールインワンとかミニスカとか割と活発な感じのする格好の多い美登里ちゃんだけど。
今日はフリフリの付いたワンピース。
女の子らしい可愛い格好でニコニコと立っていた。
噴水ちょんまげを普段通りだけど…好きなんだねぇ…その髪型。
僕のマナジリはデレッと垂れ下がり…。
「いつも可愛いけど…今日は一段と可愛いねぇ」
僕は言葉を選びつつ美登里ちゃんを褒め称えた。
「そうっ!?」
美登里ちゃんは嬉しそうにワンピースの裾を翻し…繰り返し身体を半回転させている。
おぉ!ムチャクチャ可愛い!
「ねぇ写メ撮っていい?」
僕は横のベンチに缶コーヒーを置くと慌てて携帯を取り出した。
「えぇぇぇ…有料だよ!」
美登里ちゃんはハスに構えると、こまっしゃくれた顔で言い放った。
「そ…そんなぁ…」
僕は大袈裟にシュンとして見せる。
「そしたらぁ…戦場カメラマンの人の真似したら撮ってもいいよ」
美登里ちゃんはイタズラっぽくニヒヒヒヒと笑った。
「戦場では〜カメラを構える〜これは非常に〜危険な事なんですね」
僕は両手をゆっくり動かし…そのゆっくりペースでしゃべり戦場カメラマン渡○陽一の真似をして見せた。「ギャハハハハ…」
やったぁ!美登里ちゃん大ウケしている。
「ですから〜こう〜言ってたんですね、ヘルプ・ミィ〜と」
僕は渡○陽一さんの真似を続けた。
話はだいぶ逸れるけど…。
渡○陽一さんってマジで凄い人だよね。
僕らみたいなヘタレキャラの代表格みたいな人だけど…実は芯が強くて、信念を持って生きてるし。
ホントに尊敬出来る人だよ。
「ヒィィィ…啓太さん…めっちゃ面白いんだけど…」
美登里ちゃんはよっぽどツボに入ったのかお腹を抱えて笑っている。
「ケホ…ケホッ…あの人最高だねぇ…」
美登里ちゃんは笑い過ぎて咳き込んでいる。
「でも…あの人って、凄く立派な人だよ」
僕も渡○陽一さんへの尊敬の念を微笑みながら優しく口にした。
「ヘタレっぽくても…啓太さんとは大違いなんだぁ」
美登里ちゃんは腕組みをすると神妙な面持ちで何度も頷いて見せた。
もぉ…小憎らしい程可愛いよ。
「そんなぁ…酷いよぉ…美登里ちゃん」
僕はこれでもかと言うくらいに落ち込んで見せる。
「キャハ…いじけないでね…啓太さん」
美登里はホントに楽しそうにしてんなぁ。
「もぅ美登里ちゃん…笑い過ぎだよぉ」
僕もバツが悪そうに苦笑を浮かべると美登里ちゃんに缶コーヒーを渡した。


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