投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

〈蠢く瞳〉
【鬼畜 官能小説】

〈蠢く瞳〉の最初へ 〈蠢く瞳〉 38 〈蠢く瞳〉 40 〈蠢く瞳〉の最後へ

〈蠢く瞳・其の三〉-2

有海(みんな……何なの?私が……夏帆が何をしたっていうのよ……?)


宿泊施設から逃れるように、有海は別棟の塔へと走っていった。
そして施設と塔を隔てる鉄製のドアの前で立ち尽くし、零れそうな涙を拭った。


有海(頑張ってきたのに……こんな……)


夏帆と同じように、初めは先輩にイジメられたが、それでも練習に耐えて周囲を見返してきた。
有海は、夏帆にもそうなって欲しいと思い、一緒に練習をするようになったのだった。
そのうちに恋愛感情が芽生え、夏帆も有海に想いを寄せた。
二人で互いを磨き、歩んでいくはずだった。
それが、この合宿にきてから、全てがおかしくなっていった…………。



有海「………」


何も考えず、有海は鉄製のドアのノブを捻った。
防煙と防火の為の扉なのだろう。
かなり厚みのある頑丈なドアだ。
ガチンと音を発て、ドアは僅かに動いた。
他の部員達の居る施設には戻りたくなかったからか、それとも《何か》を感じたからか………重いドアは、ゆっくりと開かれた……。

対になったドアが並び、横には階段がある。
蒸し暑い空気が身体に纏わり付き、有海の肌は更に汗を噴き出す。
……と、上の階から、何やら笑い声が聞こえてきた。ドアが開くような音が聞こえると、更に多くの声が聞こえてきた。
その中に、微かに少女らしき声が混じっていたが、パタンとドアの閉じる音が聞こえた後は、完全な静寂だけが残された。
悔しさを紛らわすように小さな好奇心が生まれ、額に汗を浮かべながら、誘われるように階段を上がっていった………。




有海(……この部屋…かな?)


遂に最上階の、禁断の部屋の前まで来てしまった。
人の気配は感じるが、全く音は漏れてはこない。
さっきから変わらぬ静寂のままだ。


ゆっくり……ゆっくりとドアノブを掴み、そのまま捻った……少女の呻きと複数の男の笑い声が漏れてきた。


有海(……何してるんだろ?)


部屋の中を覗き込んだが、見えたのは男達の背中と、そこから飛び出た少女の脚らしき物、そしてその光景を撮影している男達。
言葉にならぬ少女の声と、薄気味悪い男達の笑い声だけが聞こえる。
理解出来ない世界が、瞳に映されていた。



〈蠢く瞳〉の最初へ 〈蠢く瞳〉 38 〈蠢く瞳〉 40 〈蠢く瞳〉の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前