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枯れ落ちる葉、朱に染まる紅葉
【レイプ 官能小説】

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枯れ落ちる葉、朱に染まる紅葉-49

「まぁまぁ、二人とも落ち着けよ。昨日武彦はここに泊まった。けど何も無かったんだな?」
「う〜ん、多分……」
「だから、そうなでしょ? もういいじゃないですか……」
「もう、怒らないでよ」
「だって、こんなことしたって無駄じゃないですか……」
 さつきは苛立つが、二人はその様子をおもしろがるように半笑いを浮かべるばかり。
「あ、そうだ……、ちょっと待ってて……」
 良子は何かを思い出したように立ち上がると、台所のほうへと行ってしまう。さつきも帰ろうとしたが、ドアをぴしゃりと閉められてしまう。
「まぁ座りなって、そんなかりかりしないで……」
 ――一体誰のせいでかりかりしてると思ってるのよ!
 今にも叫びたくなるが、そうしたところで事態は変わらない。むしろ悪化させることは容易なのだから。
 ひとまず座ることにしたが、落ち着かない。昨日武彦が泊まったこともあってか、それが苛立ちの要因だろう。
 さつきはゴミを拾うと、くずかごに投げる。しかし、頼りないそれはヒラヒラと舞うばかり。しょうがなく直接ゴミ箱に入れようとすると、丸まったティッシュが二つ見つかる。
 ――なにこれ?
 ただの鼻をかんだちり紙のはず。しかし、過去に読んだことのあるレディースコミックの類では、丸まったティッシュイコール……。
 夏雄が携帯を弄っているのを尻目に、さつきはそれを取り出し、開ける。そこには赤のゴムと、その中に白い濁り汁が入っていた。
 ――嘘……。
 呆然とするも、気力を奮い、もう一つを開く。こちらはややがびがびしていたが、青のゴムとやはり白い濁り汁。それは昨日出されたとしておかしくない生々しさがあった。
 酒に酔い、いちゃいちゃしながらキスを交わし、胸を弄り、尻を揉む。陰唇を捲り、愛撫をして、濡れそぼったところでゴムをつける。お互い合意の下でのセイフティーセックス。談笑交じりで昂ぶるままに喘ぎ、やがて快楽を吐きだす。それも二回。
 ――武彦、武彦も酷いよ……。
 目の前が暗くなり、ぽろぽろと涙がこぼれる。
「うっ、うっ……うえぇぇん……」
 耐え切れなくなった途端、声を上げる。
「さ、さつきちゃん? どうしたの……」
 慌てた夏雄は彼女の傍に走り、髪を撫でる。
「だって、だって、何も無いって言ったのに、これ、これなんですか……。なんでこんなものが……」
 夏雄の顔面に例の行為の結果であろうものを突き出すさつき。
 昨日武彦がここに泊まったことと鑑みれば、黒としか言いようが無い。
「うあ、これは……、でも、武彦とは限らないんじゃ……」
「そんなこと、ひっぐ、だって、他に、誰の……だっていうんです? DNA検査でもしますか? そんなことしなくたって、これみれば、んぐ、武彦が先輩と……」
「おいしょっと、どうかしたの……」
 ドアが開き良子が顔を出す。さつきは真っ赤な顔で彼女を睨むので、良子もたじろいでしまう。そしてその手の中にあるものに気付き、ばつがわるそうに視線をさまよわせる。
「先輩! 許せない! なんで、なんで武彦と!」
「あ、だから、記憶にないっていうか……その、多分、勘違いよ」
「じゃあこの中に何がはいっているって言うんですか? 精子じゃないですか、ザーメンじゃないですか!」
「いや、だから落ち着いて……」
「落ち着けるわけ無いじゃないですか! 酒によって人の彼氏に手を出して、何を考えているんですか! 酷いじゃないですか!」
 今にも掴みかからんとばかりの勢いのさつきを夏雄はなんとか止める。
「あ、いやだから、そうだ、ちょっと買い物行かないといけないんだ。留守番よろしくね!」
 良子は夏雄がさつきを抑えていることをよいことに脱兎のごとく玄関へと走り、靴を摘むとそのまま外へ走る。
「待て! 逃げるな! この泥棒ネコ! アバズレ! ヤリマン!」
 投げる言葉も涙と鼻水に混じり、扉とドアで二重に遮られてしまう。
「落ち着け、さつきちゃん、落ち着くんだ……」
 夏雄の腕がそれを止める。太くたくましい手は拒むこともできないが、この男のせいでもある。夏雄が自分をこの部屋に、汚らしい部屋へと誘わなければ見たくないモノを見ずにすんだのに。
「お前が、お前のせいで、あたしは、あたしは不幸なんだ!」
 喚き散らすさつきからは普段の様子など見られず、ただひたすらに夏雄の腕の中でもがく。その様子も父親に向かって駄々をこねる幼い子という程度にすぎないのだが……。


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