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『乙女の願いは俺を悩ます』
【コメディ 官能小説】

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第3話『ふつうがいちばん』-2

またまたそれから少ししたある日のことだった。
普段からかなり役立たずの俺の携帯が、これまためずらしいことにメールの着信ではなく通話の方で鳴り響いた。

メールは自分の口から出てしまえばおしまいのしゃべる言葉と違って、機械の中でデータ的に文字がずっと残ってしまうようでどうも苦手だ。
だからいつも連絡といえば一方的にまぁの方からばっかりで、こっちからは、「わかった」とか「了解」とか、ほとんどひとことで用が済んでしまっていた。

・・はっきり言ってケータイはめんどくさい。

そんなかんじなので、俺のそれはまるで業務連絡の専用ツールのようになっていて、絵文字もなければましてデコメなどあるはずもなく、花がない。
要は女ウケなんてゼロだったのだ・・。

しかしこの後、俺は文字情報の偉大さを痛感することとなる。
現代人のクセに俺は普通に通話も不自由だったようだ(汗)。

結局なんの要領も得ないまま、俺は毎度おなじみまぁの家に呼び出されていた・・。


「今日はおとーさんとおかーさん、なんかオープニングイベントで、高級ホテルに無料宿泊ご招待でお泊りデートなの!」
着いて早々、なにやらまぁが興奮気味にまくしたててきた。
「あたしもね、行きたかったのにー。ねー行きたぁい。ピカピカの高級ホテルぅ。」
「あーそーかい。」
―― また妙なこと言いだしたな・・。
子供のようにダダをこねるまぁを俺はサラッとなだめすかす。
「置いてかれちゃったんだよー?」
そして瞳をチワワのようにうるうるさせてなにかを必死に訴えてくる。

・・なんかヤな予感。いや、悪寒?!

「だからね今日はしゅーちゃんとおウチで豪華デートね!」
「って、おいっ!」
―― だぁーっ! またそーゆー流れかいっ!

「そーいえばあたし、今から妹か弟が出来ちゃうかも。 できれは妹がいいなぁ! いっもーとーっ!」
っなんて、
「あほかっ!」

昔からコイツの両親の仲がいいのはご近所でも超有名だったっけ・・。
あのコッチが恥ずかしくなるような万年ラブラブっぷりはきっと健在なんスね(汗)。

「食事にする? お風呂にする? それとも・・・あ・た・し?」
「・・・。」
いつの時代やそのセリフ。もーお約束すぎて鼻血も出ねぇよ!

しかし懲りもせず、まぁのワガママを聞いてしまっている自分が恨めしい・・。


台所にふたり並んで、豪華(?)ディナーの準備をする。
「おまえ相っ変わらずぶきっちょやなぁ」
「ぶきっちょゆーな」
金魚のようにかわいくふくれてまぁが反論する。

これぐらいのメニュー、中学の家庭科でもやっただろうと、あまりの手際の悪さと危なっかしさに見るに見かねた俺が結局ほとんど作るハメになった。
「お料理出来る男の人ってカッコイイ!」なんて言われてちょっと嬉しい俺だったが、後から考えたらアレって、ただおだてられていいように使われただけやないか・・・。


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