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『深夜のコンビニ』
【OL/お姉さん 官能小説】

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『スープ』-4

『菜々子から連絡してみなよ』

お風呂上がり、ビールを飲みながら私は真子と電話で話していた。

「でも…あんなとこみられちゃったし…」
『別に菜々子から迫ったわけじゃないんだし、大丈夫だよ。説明すれば分かってくれるって』
「でも…」
『あ〜もう!でもでもってうっとうしい!さっさとメールして会う約束しなさい!』
「ううっ…はい」
『全く勝手な女だよ。この前まで田中くんなんかどうでもいいみたいに言ってたくせに。自分が振られそうになったらこんなんだもの』
「自覚してます…」
『その先輩のこともう何とも思ってないんでしょ?田中くんありきの気持ちだったってことだよ。早めに気付けてよかったじゃない。じゃ、もう切るからね』
「うん。ありがとう」

真子にはっきり言われて何だかすっきりした私は電話を切った後田中くんにメールをした。

『今週の土曜日お休みなんだけど、田中くんは予定ありますか?なかったら久しぶりに会えませんか?』

田中くんからの返信は次の日の午後だった。

『俺は大丈夫です。それなら、金曜日の夜から会えますか?菜々子さんの部屋までいくので。』

(別れ話…されるのかな)

田中くんのメールを見て私はそう思った。だって休みが合えばどこかに出かけていたのに、わざわざ部屋で会おうとしているのだ。しかも前日の夜から。
普段は冷静な方なのに自分のことになると客観的に見ることができない。何でも悪い方向に考えて泥沼に沈んでいく。
傲慢にも私は田中くんに振られるという状況を今まで想定したことがなかった。田中くんは私のことが大好きで側にいるのが当然だと何の根拠もなく思い込んでいたのだ。
田中くんがいなくなるーそう考えただけですうっと血の気が引いていきそうだ。

(いつの間にこんなに好きになっちゃったんだろう…)

会社からの帰り道。電車に揺られながらぼんやりとそんなことを考える。
「話が合わない」とかいって田中くんを馬鹿にしていた自分を殴ってやりたい。私はなんて上から目線だったんだろうと今更になって気付く。
でも、今までの私の態度を考えれば振られたって当然だ。もう後悔したって仕方ないのだ。

金曜日の朝私は田中くんに再びメールを送った。

『鍵は郵便受けにいれておきます。帰りは10時過ぎると思うので、先に部屋に入っていてね』




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