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Crimson in the Darkness
【ファンタジー 恋愛小説】

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Crimson in the Darkness -出遭-X-3

「……リアナ」



「全く。何してるんですか? ―――手を」





 呆れ口調でそう言われて、左手で差し出されたリアナの手を掴むとグッと引っ張り上げられた。…………違う。押し出された、影から。



 リーが駆け寄ってくるなり、泣きついてくる。





「満月で装備は銃だけって、警戒心が薄いにも程がありますよ」





 呆れてる。いや、もうそれを通り越して、馬鹿にしてるな。この女、顔が全然笑ってねえ。





「リーちゃんも! 何の為にこんな所まで来たの? それにね、泣いてるばかりじゃ駄目だよ? 手を離したくないんなら、ちゃんとどうすべきか考えて、行動しなきゃ」





 オレに続いて、リーにも説教をしやがった。



 状況を一番理解していないのはコイツじゃないのか……?





『お前もエクソシストか?』





 リアナの背後の地面から現れたヴァンパイアは眉間に深い皺を刻み込んで、彼女の背中越しに一段と鋭い声で問いかける。





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