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「熟女と内気な高校生」
【SM 官能小説】

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「熟女と内気な高校生」-5

期末試験が終わり、夏休みに入ってすぐ、落ち着く暇もなく健一はサッカーの合宿に出かけてしまった。ただでさえ毎日部活であまり顔を合わさないのに、これからしばらくの間、淳子は寂しい日々を過ごさなければならない。
田中はあれから二回ほど家に来たが、健一と二人で部屋にこもりっきりで、淳子とはあまり話をしていない。相変わらず丁寧に挨拶はするが、どこか照れくさそうで目線を合わそうとしなかった。
(健一と違って本当にウブね)
なんだかんだ言っても、あれはあれで一つの個性としていいのかも知れない。
そんな田中に影響されてか、健一はパソコンをしつこくねだり、結局買わされるはめになった。案の定、自分ではまるっきり使いこなせず、今ではすっかり健一の部屋のすみでホコリをかぶっている。
その健一の見事なくらいに散らかった部屋をようやく掃除し終えて、淳子は額に流れる汗をぬぐった。昼は冷たいそうめんでも食べるか、と台所に立った時に、見計らったように田中が現れた。
「あら久しぶり。健一、合宿でいないのよ。」
「あ、知ってます。」
田中は顔を赤くしてさかんに照れている。無理もない、淳子はタンクトップの白いシャツにデニムのショートパンツというかなり露出度の高い服装をしていた。白い肩には今にもずり落ちそうなブラのストラップが、生めかしい大人の女の色気をかもしだしている。
「あら、じゃあ私に会いに来てくれたの?」
「あ、はい。」
「まぁ嬉しい。でも本当はお昼が目当てなんじゃない?そうめん作るから上がって。」
くるっと背中を向け、軽快に台所へ向かう淳子を見て、田中はめまいすらおぼえた。女の色気、特にやや小さめのヒップや、その下にスラリと伸びた白い脚に、田中の目は釘付けだった。
その淳子と向かい合って食べるそうめんは、味などわかったものではない。
そんな田中の心中など全く知らずに、そうめんを食べ終えた淳子は、ニコニコしながら世間話を始め出した。大きな目をくるくるとよく動かし、笑うと頬にはえくぼ、目尻には小さな笑いじわができてなんとも可愛らしいく、ケラケラとよく笑う淳子は、体の生めかしい色気に相反して、まるで同い年の女子高生と話してるようだ。
「あ、あのう…。」
意を決したように、田中は淳子の話を遮った。
「ん?なーに?」
「こ、これ、僕が作ったんですけど…。」
田中は大事そうに持っていたカバンの中から一枚のディスクを取り出した。それが音楽用のCDではなく、パソコン用のCD-ROMであることくらい淳子でもわかる。
「健一君のパソコン、使わせてもらえますか?」
「ええいいわよ。」
二人で健一の部屋に入ると、エアコンのないこの部屋は蒸し風呂状態だった。
そんなことは気にもせず、田中はディスクをセットして、鮮やかな手つきでキーを叩くと、画面にいきなり全裸の淳子が映し出された。多少アニメチックにデフォルメされているが、淳子の顔の特徴をよくとらえている、かなりの出来栄えのCGだ。
「やだ、何これ、私?」
淳子は流れる汗をぬぐいながら目を丸くした。
田中がマウスを操作すると、画面の中の淳子は、あっという間にがんじがらめに縛られてしまった。
「やだ、面白ーい、これ君が作ったの?」
田中が無言でうなずくと、又次々にマウスを動かす。ムチやらろうそくやら、はては浣腸までSMのフルコースだ。見ているだけで恥ずかしくなるようなポーズで、次から次へと画面の中で淳子はいたぶられていった。
淳子は呆れるやら感心するやらで、なんだかすっかり肩の力が抜けてしまった。そばにあった健一の大学ノートで、パタパタと顔をあおぎながら、横目で田中をにらんでめいいっぱい低い声で言った。
「それで。」
「それでって、つまりその…」
「パソコンじゃ物足りなくなって実際に私を縛ってみたいとでも言いたい訳?」
「…はぁ…そう言いたい訳です…。」
田中は申し訳無さそうに頭をかいた。
「…まったく今時の子は何を考えてんだか…。」
淳子は大きくため息をついた。外はいい天気なのに、田中は部屋にこもってこんなくだらないソフトを作っていたのか、そう思うと田中の将来が真剣に心配になってきた。父親は自分の息子のことをちゃんとわかってやってるんだろうか。


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