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「熟女と内気な高校生」
【SM 官能小説】

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「熟女と内気な高校生」-3

子供をたくさん作るつもりで、淳子の夫は自分の設計で、5LDKの大きな家を自分で建てた。しかし二人目の子供を作る前に逝ってしまった。
後に残ったローンは生命保険で払ってしまったが、やれ固定資産税だのなんだのとやたら金がかかる。しかしせっかく亡き夫が建てたこの家は手放し難く、ずっと住み続けるつもりではいるものの、掃除が大変な重労働となっている。リビング、キッチン以外の五部屋のうち、自分の寝室と健一の部屋以外の部屋はほとんど使っていない。
「まったくよくこれだけ散らかるもんね。」
淳子は呆れ顔で健一の部屋でため息をついた。机の上にはポルノ雑誌が山と積まれている。
「ベッドの下に隠すとかすればいいのに。親に見られても平気なのかしら。」
ブツブツ言いながらも、淳子は健一の部屋を片付け始めた。
実際、健一はそういうところは無頓着で、淳子が家にいる時でも平気で女の子を連れ込む。後で部屋へ行ってみると、使用済みのコンドームやティッシュが散らばっていることなど日常茶飯事だ。
掃除や洗濯に時間をかけ、昼近くになってようやく全てをやり終えた。
丁度その頃、田中が現れた。
「あら、あの子今日サッカーの試合でいないのよ、聞いてなかった?」
「あ、そうですか。いえ、あの、宮田君に頼まれたもの、持ってきたんですけど、また来ます。」
相変わらず淳子とは目線を合わさぬよう、しどろもどろで話す。淳子は、田中がお袋の味に飢えてる、と言っていたのを思い出した。
「せっかく来たんだからお昼食べていきなさいよ。」
「あ、いや、でも…」
「遠慮しないで、ね、たいしたもの出来ないけど。」
戸惑っている田中の背中を押して、淳子は家へ招き入れた。
残り物のごはんでピラフを作り、サラダと一緒に出してやると、昨日と同じようにうまそうに食べた。
「何を持ってきてくれたの?」
田中が大事そうに持ってきた紙袋を、淳子はひょいと取り上げ、ガサガサと中身を取り出した。
「あ、ダメです!」
田中が慌てて取り返そうとしたが、もう遅い。その中身を見て淳子はギョッとした。SM写真集が何冊も出てきたのだ。
「うわぁすごい!」
淳子は一ページずつめくりながら目を丸くした。
「こんな体制で縛られて、苦しくないのかしらね。」 淳子が感心するように言いながら田中の方へ目をやると、顔を真っ赤にして半泣きでうつむいている。
淳子は(しまった!)と思った。健一と違って普通の男の子なら相当恥ずかしいだろう。
「ごめんごめん、気にすることないわよ。男の子なんだから健康な証拠じゃない。」
淳子は慌ててその場を取りつくろったが、田中は完全にうつ向いたまま顔を上げようとしない。一番多感な年頃だ。この事が後々まで苦い思い出として残らないとも限らない。特にこの少年は、図太い神経の健一と違って人一倍ナイーブな感じがする。
「うちの健一なんかひどいもんよ、今も部屋を掃除してたんだけどね、エッチな本の山なのよ。だからおばさん、こんなの見慣れてるの。全然気にしなくってもいいわよ。」
なおもしどろもどろで取りつくろうが、田中の表情は変わらない。
「軽蔑してるでしょ。僕がこんな本をたくさん持ってるって事。暗くて陰気なやつだと思ってるでしょ。」
「そんなことないわよ、おばさんだって主人が生きてる頃はSMプレイもよくやったわよ。あら私ったら何を言ってるのかしら。」
 逆に今度は淳子の方が赤くなった。
すっかり気まずい雰囲気になり、淳子は焦ってなんとかしようと、さかんに明るく振る舞う。
「本当に、暗いだなんて思ってないわよ。健一もこういうのいっぱい持ってたはずよ、別に恥ずかしい事じゃないって。そうだ、SMが好きなんだったら健一が持ってる本あげようか、ちょっと待ってて。」
 淳子はあたふたと二階へ駆け上がり、机の上に積み上げられたポルノ雑誌の中からSMのものを何冊か選んで、急いで部屋に戻った。


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