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邪愁
【痴漢/痴女 官能小説】

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邪愁(その3)-4

高層マンションの私たちの部屋の窓の外には、街の灯りが渦を巻き、爛れ始めていた。やがて渦
を巻いた光の粒が毒々しい原色に変化し、夜光虫のように窓に吸いつき息づいている。

私が手にしたリボルバー式拳銃の鈍色の銃身が、不気味な光沢を放っていた。

夫の意識が、少しずつもどり始めていた。床に落ちたグラスに含んだ薬によって、夫は一時的に、
朦朧とした意識状態に陥った。私は椅子に腰を降ろした裸の夫を後ろ手に手錠をし、足首を椅子
の足元に革の紐で縛りつけた。


ハッと気がついた夫の視線が、私が手にした拳銃に釘付けになる。拘束された身を苦しげに捩る。
性器の睾丸が、垂れ袋の中で恐怖で微かにひくついているようだった。


…やめろ…やめてくれ…

…ほら、あなたのいうとおり、ラビアピアスをしたわ…見てちょうだい…

私はショーツを脱ぎ、そのラビアピアスをした陰部を夫の目の前に晒す。そして、そのショーツ
を小さく丸めると、苦しげに喘ぐ夫の口に押し込んだ。


…聞きたくないわ…どんな言い訳も聞きたくないわ…あなたは、浮気した…わたしを捨てようと
した…ただ、それだけよ…


私はスタンドライトの飴色の灯りを受けた夫の潤んだ性器を覗き込むように膝をつき、その萎え
た柔らかなペニスに銃口を寄せる。懐かしい繊毛に覆われた肉色のペニスの亀頭を、氷のような
冷たさをもった銃口で撫でる。


…わたしだけのペニスだったはずだわ……


視点の定まらない夫の白い喉仏が硬直したように痙攣し、ペニスの先端がその銃口に感じたよう
に膨らみ始めている。ペニスの紅色の肉淵が、濃厚な繊毛の中で小刻みに蠢き始めていた。

私が手にした拳銃の銃口がゆっくりと夫の垂れ袋から太腿へと這い始める。夫の太腿は、艶やか
なむっちりとした肉づきをしていた。私はその柔らかい内腿を銃口でなぞるように這わせる。
私のショーツを含んだ夫の唇が紫色に変色し、ぶるぶると震えている。


…欲しいわ…あなたの精液が…そのペニスを拳銃で撃ったら、私が欲しかった精液が、きっとあ
ふれるように流れ出るのよね…



私が手にした拳銃の銃口は、ふたたび夫の濡れた性器に向けられる…。


その悩ましく盛り上がる濃艶な繊毛の繁みに吸い寄せられるように銃口を繁みの中に這わせる。
細い銃身は夫の淫毛を淫猥に絡めながら柔らかいペニスに触れる。


…あなたの最後のときに、わたしの下着の匂いを口の中に、いっぱい嗅ぐことができて幸せでし
ょう…もう、忘れたかしら…


…うっ、ううっ…

恐怖に包まれた夫は、淫靡な肉情に刺激されるように熱っぽく息を喘ぎ始める。濃い睫毛を潤ま
せた夫の首筋にしだいに汗が滲んでくる。苦しげに眉根を寄せ、ショーツを咥えた唇から嗚咽を
洩らす。


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