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Crimson in the Darkness
【ファンタジー 恋愛小説】

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Crimson in the Darkness -権輿-T-11

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 再生能力の高い魔族の回復能力を阻害する純銀製の弾丸に霊力を籠めれば、魔族にはかなり有効。



 正教会所属の悪魔祓い師――通称エクソシストの現代の武器は主に銃やライフル。昔々は剣や弓矢、はたまた鞭(ムチ)なんてのもあったらしいけど、このご時勢、長距離用の方が利便性が良い。本国じゃまだ、昔ならではの武器(もの)を使ってるらしいけどな。頭が固い連中だよな、全く。



 黒い煙を身体から立ち上らせ、ゆっくりと消滅していく化け物の屍骸を眺めていると、シエルが小さく息を吐いた。





「相変わらず、腕良いよね? アーク。外してないでしょ」



「オレの生業(なりわい)。メシ食いっぱぐれる気は更々ねぇんだよ」





 転職なんて出来ないだろ。こんな裏の仕事なんかしてたら。それに転職する気はない。教会が存続する限り、食ってけるからな。





「大したもんだよねー。聖職者としては最悪なのにね。タバコ吸うし、お酒飲むし、女性に手を出すし、神様信じてないし」



「お前、ケンカ売ってんの? 酒、タバコとカミサマは合ってるけど、女はあんまりだぞ」



「子犬ちゃん拾ってから、暇がなくなった? 家に連れ込めないもんね?」





 あーうるせー。オレは聖人君子サマじゃねーから、人間の三大欲はちゃんとあるんだよ。


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