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あべ☆ちほ
【少年/少女 恋愛小説】

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あべ☆ちほ-4







僕のことを話す。



僕の回りではよく人が死んだ。

僕が生まれた日に階段から転落して死んだ母方の曾祖母を初めとして、実にたくさんの人が僕の周りで死んでいった。

その中でも従兄弟の正敏オジさんは格別に酷くて、僕らの家に遊びに来た帰り、自宅へ向かう途中で肥溜めに落ちて死んだ。

翌日、正敏オジさんの遺体を引き上げたら肥溜めの内側には引っかき傷がいっぱいだったという。なんともはや。

去年34歳。若く、虚しく、あっけなく、うんこまみれの最後だった。

南無。

そして通算8人目の死者が出た頃、つまり数葉オバさんとこの次男坊が死んだ頃から、僕は親戚中から、特に数葉オバさんには面と向かって「死神」という二つ名を頂戴した。



えるしっているか、…親戚はつめたい。



数葉オバさんとこの次男坊は夏休みに実家に帰省し、僕にサーフィンを教えるために海に行き、そして二度と海から上がってこなかった。

折れたサーフボードの半分だけが翌週かなんかに岸に流れ着いた。

真っ二つになったサーフボードには「Never」の部分が欠けて「Give Up!」とだけ書かれていたのもいろいろと考えさせられる話だ。

まあ、そんなこんなで僕の回りではよく人が死んだ。

それも中一で母親が死ぬと少しおさまった。

母は交通事故で死んだ。

激しい雨の日の深夜。ビルの清掃のパートから帰宅途中の母に10トントラックがズドン。

それでも肥溜めの中で一晩よりはマシだろう。即死だし。

「死神」こと僕は、親戚中に疎まれ散々たらい回しにされた結果、母方の祖父母の4女、つまり母の妹に当たる末娘のミヨさんの家へお世話になることになった。

ミヨさんは独身だし東京で独り暮らしなので一番押し付け易かった、ってトコだろう。

僕も他所様の子供を死なせちゃう心配とかしなくていいし、感謝してる。



「アンタ引き取ったけど育てたりとかそういう面倒なこと、あたし無理よ?」

ミヨさんは会って一言目にそう言った。


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