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(・・サッカー部は部費も多くて羨ましがられてるって聞いたことある・・だから設備も整ってるんだな・・・・っでも,わたしがそんな凄いチ
ームのエースって!!信じられないよ・・・!
!)

いくら何度も何度も素晴らしいプレーを見てきたとはいっても実際にプレーする事など不可能だ,とぶつぶつ呟いていると,ポニーテールの可愛らしい女の子が笑顔で話し掛けてきた

「おはよ〜!!夏希君っ!早く着替えてグランドに出なよ!夏希君ファンがたくさん待ってるんだよ〜モテモテだね〜知ってる?今学校で一番人気あるんだよ!なんでも夏希君はクールで爽やかでサッカーしてる時凄くカッコイイんだって!!」

「はあ・・」

「ふふっ・・やっぱりクールね,さすが夏希君!!あっ!そういえば森田先輩が部員全員のPKを止めてやるって勝負してるんだって!!今んとこは成功してて,あとは夏希君だけなんだって!!さすがの夏希君も森田先輩を崩すのは難しいかもね〜噂によると森田先輩プロのチームのスカウトする人から注目されてるって話だし!!」

「プロチーム!?・・凄い・・・!!」

「何驚いてんのよ〜夏希だって本気出せば可能性あるじやない!!頑張ってよ!!みんな応援してるからね!!・・まぁあたしはマネージャーだから夏希だけってはいかないかもしれないけど」

(この人マネージャーだったんだ・・)

「とにかく!ユニホーム着てスパイク履いて!!
早く森田先輩の勝負を受けてきて!!」

マネージャーはそう言ってニコッと笑ってグランドの方へと立ち去った
           (なんだかとんでもないことになっちゃったな・・・・・あたしにサッカーなんて絶対無理だよ・・・・でもどうすることもできないよ・・・・・勝負を辞めることもできそうにないし,やるしかないんだ・・)       
                      緊張して手が震えてる状態で渡された北高のユニホームに着替えながら,まずはこのPKの事を考えなきゃ,と新しい情報でごちゃごちゃな頭で必死に今まで見てきたPKのシーンを思い出していった
「おっせーぞ夏希!!お前二年のくせに随分生意気だな・・先輩の命令は絶対だと何度いったらすむんだ!!」
(うわぁ・・コワッ!!)         
           ゴツイ体格の森田先輩らしき人物がゴール前にどっしりと構えている

「すみません・・」

「・・まぁ今回は大目にみてやる・・なんたって俺の記録が掛かってるしな!!さあ!!来い夏希!!」

「はい・・じゃあ行きます・・」

目を閉じる

一回大きく深呼吸する


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