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秘密〜出会い〜
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秘密〜相手への想い〜-1

新学期がはじまり、私は短大2年生になった。

学生生活最後の年。
気合いを入れて挑みたいとこだけど、部活の先輩たちの三角関係が終わりを告げたことを偶然知ってしまい、へこんでいた…

偶然、あくまでも偶然!
なんだけど…
思わず、身を潜めて聞いていたことは事実…

そんな、盗み聞きをしてしまったことを、酷く後悔していた。

人様の恋愛事情を、他人の私が勝手に知るなんて…
えみも、うかない顔をしていた。


そして迎えた、新年度初めての部活日。
私たちは憂鬱な気持ちで部室に向かった。


先輩たち、特にカンが鋭いまぁ先輩に怪しまれないよう、私たちは部室のドアの前で気合いを入れ、一緒に中に入った。

「こんにち…」
私は言葉を失った。

私の隣に立つえみも、同じように固まっているのが気配でわかった。

だってね!
目の前のテーブルに、ちょ〜可愛い、お人形さんがいるんだもん!
びっくりし過ぎて、言葉が出なかった。

ん?ちょっと違うな。
正確には、『お人形さんみたいな、ちょ〜可愛い子がいる』だった。

金色っぽい、サラッサラのロングストレートの髪に、白い肌。
顔なんて、すっごくちっちゃくて、大きな茶色っぽい目にスッとした鼻。
ふっくらとした口に細長い手足。
フリルたっぷりの、ふわっふわっのドレスが似合いそうな女の子だった。

「えみちゃん、なっちゃん紹介するね。
彼女、新入生の長谷川リエル。
教育学部英語科所属で、中高とオレたちの後輩。
今日から写真部に入部したんだ、よろしくね」
まぁ先輩が紹介してくれた。

こんな可愛い子が入部してくれたなんて、私は嬉しくなって
「私、澤井夏実!よろしくねっ!」
っと、満面の笑みで挨拶した。

そしたら、
「でね、陸、さっきの話の続きだけど……」
っと、思いっきりムシされた。

私が、ぽかぁんっとしていると

「リエル、さっきのが眠り姫。
んで、隣は笠原えみちゃん。
二人とも保育科で、リエルの一コ上。
挨拶は?」
陸先輩が言った。

すると彼女は
「長谷川です。よろしく」っと、ぶっきらぼうに言った。

なんとも言えない、イヤ〜な空気が流れた。


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