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寒い夜の拾い物…
【OL/お姉さん 官能小説】

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寒い夜の拾い物…第四章-1

 ピンポーン

 とある土曜日の昼過ぎの事だった。
 チャイムが鳴り、誰か来たのかと健司は自分の部屋で耳を澄ましていると玄関から
「あれぇ、美樹じゃない、どうしたの急に」
と姉の夏美の声が聞こえてきた。
(えっ?美樹さん?急にって事は約束してたんじゃなく突然来たんだ)
 健司はそう思いベッドから飛び起きて二階から様子を伺った。
 すると
「それが今朝賢治と喧嘩しちゃってさぁ、なんか雰囲気が悪いから夏美の所に行くって言って祐美連れて出て来ちゃったの、ほら、夏美の親、今日出掛けてるって言ってたから、夏美か健司君どっちかヒマだったらなと思って…」
「ふぅん、私はヒマだし健司もいるよ、あら、祐美ちゃん、こんにちは」
「ほら祐美、夏美お姉さんにご挨拶は?」
「こんにちは、おねえちゃん」
「はいはい、祐美ちゃん相変わらず可愛いわねぇ」
 そんな会話が聞こえてきた。
 そして居間に移動した夏美が
「おーい健司、美樹と祐美ちゃん来たわよ、降りてきなさいよ」
と大きな声で健司を呼んだ。
 健司は急いで身支度をして階段を降りて居間に行き
「あれぇ、美樹さんに祐美ちゃん、こんにちは」
と言うと美樹は
「うふふっ、健司君、お久しぶりね」
とウィンクしながら妖しく微笑んだ。
(美樹さん、だからそういう顔すると危ないって…) そう思いドキドキしていると祐美は母親の美樹の真似をして
「おにいちゃん、おひさしぶりねっ」
と美樹によく似た天使のような笑顔でそう言った。
 美樹とは二日前に会ってセックスをしたばかりなので多少気まずく思い、健司は祐美の方に行き座って頭を撫でた。
 すると祐美は飛びつくように健司に抱きつくと
「おにいちゃん、だぁいすき」
と健司の頬にキスをした。
「あらあら、健司ったらモテモテねぇ、あんた将来、祐美ちゃんお嫁に貰ったら?」
と夏美がからかうと美樹まで一緒になって言った。
「そうね、健司君にだったらいいかな、どう?健司君?」
 突然そんな事を言われ健司は顔を赤くして
「えっ?いや…確かに祐美ちゃん美樹さんに似て可愛いけど…って祐美ちゃんまだちっちゃい子供じゃないですか」
と言うと夏美は大笑いしながら
「健司、何赤くなってるのよ、あんたいつからロリコンになったの?」
と言われてしまった。
 しかも美樹にまで
「あらぁ、私に似て可愛いなんて健司君、相変わらず上手いわね、もしかして私と祐美、両方とも狙ってる?」
とからかわれてしまった。
 健司はもう何て答えていいか分からず祐美の頭を撫でながら
「うーん、祐美ちゃんはお母さんより可愛いかな?なんて…」
と誤魔化した。
「あっ、健司君ひどぉい…」
「ははっ、冗談ですよ、美樹さん…」
 そんな会話が続き和やかな雰囲気になると夏美は美樹に向かって小さな声で
「美樹、そう言えば何で賢治さんと喧嘩したの?」
と二人で話し始めた。
 健司は二人に気を利かせて祐美を連れて少し離れた所に行き、二人を見ると美樹は両手を合わせて
(ありがとう)
とウィンクをしてきた。


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