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同窓会
【理想の恋愛 恋愛小説】

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同窓会-5

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『なぁ柏木?俺、今なら柏木の力になれそうな気がする』

いつのまにかあたしは藤木の腕の中にいた。

「ずるいよ!人が弱ってるときにそうやって付け込むの…」

『だってお前、こんなときじゃなきゃ素直になんないじゃん!』

うっ…
悔しいけど当たってる。

『吐き出しちゃえよ俺に…なっ、柏木!』

遅いよ藤木…
あたしたちもう高校生じゃないんだよ。

高校を卒業してから10年間…恋や仕事や色々なことがあって、ふたりは今、こうして別々の場所に立ってる。

あの頃みたいにお互いの距離を縮めるのは、口で言うほど簡単なことじゃない。

「あたしは平気だからさぁ…もう離して!」

努めて明るくそう言って、藤木の腕を取ったあたしを、藤木は再び力強く抱き寄せた。

『俺が平気じゃない!』

藤木の強い心臓の鼓動が、あたしの耳の鼓膜を震わせている。

「どした?藤木?酔ってんの?」

あたしはこれ以上藤木を刺激しないように、冗談にしてしまおうと笑った。

『たしかに酔ってるけど、酒の力借りてこんなことしてるわけじゃねぇよ』

聞いたこともない真剣な口調に、藤木の男の部分を見たようで怖くなった。

「ねぇ藤木…こういうのやめよう」

掠れた声でそう言ったと同時に、膝頭がかたかたと震え出す。

『いいから今は黙って抱かれてろ!これ以上喋ったら、その口塞ぐからな…』

昔から冷静だった藤木が珍しく声を荒げた。

「あたしがそういう乱暴なこと嫌いなの、藤木は知ってるはず――」

ん?んむっ?!

消え入りそうにそう訴えた言葉の途中で、急に息苦しくなったと思ったら、警告通り、藤木があたしの唇を塞いでいた。

戒めのような激しいキスが続いたあと、藤木はあたしから体を離した。

ショックで波打つ両肩を抱きながら、生々しい藤木の唇の感触を消したくて、あたしはグロスごと唇を拭った。

「――なにすんのよ藤木!これじゃ、あの時と同じじゃない!!」

あたしはまわりも気にせず泣き叫んでいた。


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