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脅迫文=恋文?
【コメディ 恋愛小説】

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恋=戦争!?-1

1 今回はアタシサイドの話らしい。
どうせ低能なヘタレ作者の事だから、憲サイドで書くのに行き詰まったからだろうけどね。

『恋=戦争!?』

アタシが憲に脅迫文、もといラブレターを送り、付き合いはじめて二ヶ月、ファーストキスをくれてやって一ヶ月半が経った。
あれから、アタシは憲とのキスの味を覚えてしまい、人目を憚らずに憲の口を塞ぐ。憲はと言うと、やはり恥ずかしいらしい。
まぁ、当然だ。けど、アタシは別に恥ずかしくない。
何でかって?アタシがしたいからするだけの事。堂々とすれば良いのさ、堂々と。
理由がないわけじゃない。好きだから、したくなるんだ。どうにも止まらないんだよ、アタシの憲への想い、って奴は。
気を抜くと、すぐに暴走する。アイツにアタシの存在を刻みたくなる。だから、するのかもな。
……でも、憲はアタシをどう思ってるんだろう?

「ケーン♪」
「……ん?何だよ、白雪」
アタシに呼ばれた憲は、読んでいた本から目を離してアタシを見る。
顔立ちは、まぁ、中性的ってとこか。髪の毛は黒くてサラサラ。たまに嫉妬したくなるくらい綺麗な髪だ。全体的に髪は長めだけど、これ以上伸ばしたら女に見えなくもないな。
身長は大体170?、アタシが167?だから、そんなに変わんない。
「キスしよーぜ♪」
「んぁ!?ば、馬鹿、人目がある所ではやめ………」
なんとかしてアタシを止めようとするけど、無意味だ。問答無用で憲の唇を奪ってやる。
「……ん、お前なぁ………」
椅子に座った憲がアタシを見上げてくる。うーん、そそる。
「そういう目をするから、したくなっちゃうんだよ」
「だからって、教室ですんな!!」
そう、ここは教室、今は昼休み、人は多数。アタシはTPOを考えずにキスするからねぇ。
「いいじゃん、もうみんな見慣れたって、な?」
そう、教室にいるみんなに聞くと、みんなが頷く。一ヶ月半ずっと見続ければ、目も慣れるもんだ。
「憲、お前も幸せもんだなぁ」
そう言って、憲に話しかけてきたのは憲の一番の親友である高坂独だ。
まぁ、顔はハンサム、気さくな性格だし、バスケ部のエース。モテない方がおかしいが、アタシのタイプじゃない。
って言うか、アタシには憲しかいない。憲以外の男なんて信用できん。まぁ、高坂はいい奴だ。
「幸せかどうかは置いといて、教室ですんなって、お前からも言ってくれ!!」
「無理!!」
「そうそう、高坂じゃ、アタシは抑えらんないさ」
高坂と顔を見合わせて笑うと、憲が頭を抱えた。
ごめんなぁ、憲。この気持ちは、アタシでさえ抑えられないんだよ。
でも、アンタにも問題があるんだよね。

今、アタシはスッゴク幸せだ。ひとつ不満があるけど。
付き合い始めて、二ヶ月……。
アタシは、一度も憲から『好き』と言う言葉を聞いていないんだ。
アタシだって女の子だ。女らしさ70%OFFだけど。
不安にもなるよ。
それを知ってるのか、知らないのかは分からないが、憲はアタシの側にいてくれる。
嬉しいし、ずっと続けば良いと思う。
でもね、一度で良いから、言ってよ……憲。

「白雪、帰るぞ」
帰りのHRが終わって、憲がアタシの席にやって来た。
「あぁ、ごめん。今日はアタシ、用事あるからさぁ」
「何だ。じゃあ一人で帰るか」
そう言って、憲は教室から出ていった。
さぁて、今は………ヤバッ!約束の時間過ぎてる!!
アタシは鞄を持って、教室の窓から飛び出した。心配無用、ここは一階で、いつでもこの手が使えるように外靴は手元に置いてある。て言うか、HRの間にはいた。
アタシは全力を出せば50mを6秒台前半で走れるから、待ち合わせの校門までの100m、走るのに15秒もいらない。
「遅い!!」
「ごめんごめん。午後の授業、ずっと寝てたからさぁ」
校門前で、アタシは友人の麻衣に謝る。
小学校時代からの親友で、とっても良い子なんだけど、時間に厳格すぎるのが玉に傷だ。
「まったく、3時50分に校門前で、って言ったのはアンタでしょうが。それを3分32秒も遅刻してぇ」
ほら、厳格すぎるだろ?
「いいじゃん。たかが3分ならさ」
「されど3分よ!アタシたちは生きてるんだから、時間は有限なの!!」
「あぁ、ハイハイ。分かりました。行こうよ」
更に説教が続きそうなので、アタシは歩き出して、話を折った。
「あっ、まだ話は終わってない!………まったく!」


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