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白日夢(はくじつむ)
【鬼畜 官能小説】

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隷従一 白日夢 第四章:再びのミドリ編-2

ミドリの肩が小刻みに震え始め、
“わあっ!”と、突っ伏した。
まったく、よく泣く女だ。
俺は、女の涙が嫌いだ。
都合が悪くなると、決まって泣く。
涙が免罪符になるとでも、思っているのか!

「夫が、浮気しまして・・。
いえ、単なる浮気ならば、未だ許せます。
結婚前にお付き合いしていた女性なんです。・・・」
ミドリは、延々と話し始めた。
“何だ、愚痴をこぼしに来たのか。”
と、辟易した思いになった。
要するに、焼け木杭に火がついた、ということだ。
そしてその女のせいで、勤めていた一流会社から解雇されたらしい。

しかしミドリは、唯々我慢の一語らしい。
その男の元に転がり込んでの押し掛け結婚であることから、負い目を感じているらしい。
で、大枚の金員を持ち帰ったが為に俺との情交がばれてしまい、毎夜のように辛く当たってくるという。
そのくせ今では、ミドリの稼ぎを当てにし始めたらしい。
男のプライドから、なかなか仕事が永続きしないとこぼした。

いい加減うんざりしている俺に気付いたミドリは、
「申し訳有りません、先生。
別に、先生に恨み言を言いに来たのではないんです。
唯、・・」と、謝りつつも、途中で口ごもってしまった。
「で?
旦那と別れたいのかね?
その責任の一端が私にあるから、ということかね。」
俺はイライラしつつ、棘のある語気で突き放した。

「とんでもありません。
そんなこと、私、思ってません。
唯、先生に無性にお会いしたくなって・・。」
すがるような目つきを、ミドリは俺に向けてきた。
どうやら、金の無心ではないようだ。
「要するに、俺に抱いて欲しいということかね。」
俺は、ストレートに問い質した。

うんざりしつつも、あの夜のミドリの乱れ方を思い出していた。
顔を赤らめた所を見ると、当たらずとも遠からずということか。
恐らくは、はっきりとした目的もなく来たのだろう。
愚痴をこぼす相手が居ないのだ、欲しかったのだ。
慰めて欲しいと、いうことか。

"抱かれたい・・"という意識も、少しはあったのだろう。
優しく迎え入れてくれるものと、決めつけてやって来たのだろう。
ところが、俺の剣幕に驚いて、気持ちが萎えたのかもしれない。
「申し訳有りませんでした。
突然お邪魔して、先生にはご迷惑でしたでしょうに。」
と、憔悴しきった表情で床に手をついた。
大きく開いた襟ぐりからこぼれそうになる乳房が、俺の目に飛び込んできた。
力無く立ち上がったミドリに、俺は荒げた声をかけた。


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