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富子艶聞
【歴史物 官能小説】

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富子艶聞-4

暫しの間見つめあった後、今度は富子の方が両手を帝の首の後ろに伸び、

帝の首そして顔を引き寄せる形で2人の顔は密着し、唇が重なる。

帝に対する富子の明確な“意思表示"いや“誘惑"と言うべきか。




―――チュル・・・チュ・・・チュバ・・・


「んっ・・・んう・・・」


「・・・はんっ・・・ふう・・・んはぁ・・・」



舌と舌が唾を馴染ませつつも絡み合い、

荒く押し殺したような息遣いが時折漏れ出る。





夢中で富子との口吸いに没頭する帝。

想像以上の甘さと蠱惑さに帝自身自分を保つのに精一杯だ。
一歩間違えば半狂乱になって富子の体を畳みに押し倒してしまっていただろう。

だが辛うじて富子の体を楽しむ余裕だけは何とか保てたようだった。





口吸いの最中、気づけば富子の着物の裾にいつの間にか差し入れられた右手が、ゆっくりと裾の更に奥へと入っていく。
指に触れる襦袢をかきわけかきわけ、

ようやく指がその“茂み"に到着した。


「 ああ、主上・・・ 」


女は思わず唇を離し、男の名を呼びつつも本能的に下腹部を前に突きだそうとする。
自然と指が茂みの奥にある“花園"の入り口に直接触れる形となった。


指はたまらず その花園の入り口をこじ開け ゆっくりとその中に入っていく。


―――プチュウ・・・


生々しい水音が その空間に響いた。



「 御台殿・・・なんて柔らかいのだ。このような心地、生まれて初めてぞ 」


思わず帝は 唸っていた。

花園の中に包まれた帝の指は
柔らかく水気を充分に含んだ狭い空間の中で 四方からたまらないくらい圧迫されていた。

しかも その空間は絶えず蠢き 波打っている。
まるで帝の到来を“歓迎"しているかのようだ。


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