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エリザベスドール
【ホラー その他小説】

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メルファ・人形残酷(?)物語4-7

「ココは神聖なる法廷内じゃあ。馬鹿な真似はするな」

「しかし!」

「今は我慢せい」

「会長…」

「心配するな。法が裁いてくれる」

「ハァ…」

 ジャックは悶々とした気持ちで腰を下ろした。

 ボックル会長は裁判長に呼びかけた。

「もうイイじゃろう裁判長! サッサと判決を言い渡してしまえ!」



 そして…

 いよいよ、判決が下された。

 法廷内がシーンとなる中、裁判長によって判決文が読み上げられる。

「被告人メルファ…

 今日まで…

 大人の人形としてのあるまじき怠けた生活を送り…
 子供人形たちに対しては、教育放棄と虐待行為を行い…

 更に…

 家主マルシア・クルーを殺害した。

 これらの罪を犯した事はほぼ明白である。

 よって…

 被告人を死刑に処す」

 裁判長から判決文を読み上げられると、メルファは顔を真っ赤にして叫んだ。

「私ガ何ヲシタッテ言ウノッ!? 失礼ダワッ!!」
 裁判長は落ち着いた口調で言った。

「何を言ってるんですか? アナタの罪は明白なのですよ」

 メルファは裁判長に指差して言葉を続ける。

「ソウヤッテ、オ前ハ私ヲ陥レヨウトスルッ!」

「私はただ、裁判長としての任務を遂行しているだけですけどネェ」

「ヒドイ! ヒドイ!
 ミーンナ、ジャックヤマルシアノ、セイネ!?」

「…」

 相変わらずだな。

 証人席のジャックは呆れ顔でメルファを見ていた。

 自分はよっぽど、メルファに嫌われている事が痛いほど分かる。

 まあ、それは仕方がない事かもしれない。

 だが、どうしても理解出来ないのが…

 主であるマルシア夫人を殺害した事だろう。


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