男漁り-2
下品でスケベな男は嫌いだけど、例えば三井さんみたいな誠実な人の男を無理やり引きずり出す事に私はこの上ない興奮を覚えてしまうのだ。
[ 三井さんごめんなさい
苦しいんだけどボタンがうまく外せないの… ]
わざとらしいけど、いつまでも横たわる私を眺めるでもなく、視線さえ反らして座り込んでる三井さんに痺れを切らして私は誘いかけた。
[ あぁ…そうだね
楽にした方がいい ]
ブラウスの小さなボタンを外す三井さんの指先はぎこちなく感じた。
三井さんこそ震えていてブラウスのボタンさえ上手く外せないのかも知れない。
そう思うと、また興奮して股間が熱くなる。
本当にいやらしい女なんだ…
[ 気持ち悪くないかい？ ]
[ 大丈夫…吐き気は収まっちゃったみたい…
でも、吐いちゃったら介抱してくれる？ ]
[ 大丈夫だよ、そんな事心配ない…
でも、一応備えといた方がいいかな？ ]
[ 優しいのね…
私、何だか泣けてきちゃうわ ]
[ …気にするなよ ]
自分でも驚いた事にこの時は本当に涙が出た。
私って千両役者かも知れない。
[ もうひとつお願いがあるの…
三井さんだから言えるんだけど、スカートも緩めてもらえないかしら？ ]
私は大名みたいに横たわったまま三井さんにアレコレと言いつける。
ちょっと気分が良かったりする。
[ あ…そうか ]
[ やだぁ私…
こんな事、男の人にさせるなんて最低ね…
でも苦しくて仕方ないのよ、また太っちゃったかも… ]
女を脱がす時ってどうなんだろう？
他人のブラを外したり、スカートを取るって、勝手違ってちょっと難しい事かも知れない。