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転校生日記
【フェチ/マニア 官能小説】

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転校生日記-3

 9月3日、またU先生にこっぴどく叱られた。夏休みの宿題と図形で使うコンパスを忘れたからだ。両方忘れたのは私一人だけだった。でもじつを言うと、要領のいい男子なんかは忘れ物をしてもちゃんと授業前にはよそのクラスから調達してくる。そうやってお仕置きを免れているのだ。私は転校生、S子とかが協力してくれることもあるけど、モタモタしてるうちに始業のベルが鳴ってしまう。その時には席についてないと、ますますまずいことになる。授業の間忘れたのをU先生に見つからないようにと思っても、指名されたら必ずばれる。それが何回も続くわけだから、U先生に睨まれるのも無理はなかった。
「先生、またお尻ですか?」
 この日、私は自分からそう言った。
「よくわかってるじゃないか。さあ早く済ませて授業を始めるぞ」
 U先生はそう言いながら教卓を教室の横にまで運び、黒板の真後ろにスペースをつくった。そこに私がまた後ろ向きに、黒板に両手をついて立たされるのだ。机をずらしている音は階下の教室にも聞こえているだろう。お仕置きは、もうU先生恒例のイベントと化していた。

 3月24日、いよいよ2年生最後の日が来た。この1年間、私はこの中学の先生方にどれだけお仕置きとしてお尻をひっぱたかれただろう。なんか激動の1年間だったけど、私自身、大きく変わったと思う。何と言っても、打たれ強くなった。それになぜか明るくなった。
 それまでの私は、クラスのお客さんでしかなかった気がする。先生にもクラスメートにも腫れ物に触るようにされて、叱られるのはいつも他の子で、他人事で、居心地は良かったはずだ。でも何か淋しかった。みんなよそよそしかった。
 ここでは悪さをすれば容赦なく叱られる。そんな子供としての通過儀礼を知らずに育った私には、U先生にもK先生にも、いままでの優しいだけの先生には感じなかった親しみを感じてしまう。いつも教室の前でお仕置きされてみんなに笑われるけど、私はこのクラスの方が好きだ。
 やっぱり私は、クラスの中で一番幼いのかもしれない。新年度は最上級生、もっとしっかりしなくっちゃ。いままで以上に遠慮なく、この甘ったれ娘を躾ってやってくださいね、先生!


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