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「瓦礫のジェネレーション」
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「瓦礫のジェネレーション」-53

ドアをノックしようとすると、中から美咲の声がした。
「陸……そこにいる?」
「いるよ。どうした?」
「中に入って。陸だけ。絶対に陸ひとりで」
「わかった」
陸がドアを開けて中に入ると、ベッドの上には美咲が全裸で横たわっていた。両手で顔を隠している。
「美咲……何を……」
陸は絶句して立ちすくんだ。声がかすれて思うように言葉が出てこない。
「陸、抱いて……今すぐ」
(これで本当に最後だから、お願い、陸)
美咲の声が震えている。陸はすぐにも抱き締めて愛し合いたい衝動を懸命に抑えながら、ゆっくりとベッドのそばに近寄り、美咲のすぐ脇に腰掛けた。毛布に手を伸ばし、美咲の体にかける。
「抱いてくれないの?」
美咲はほとんど泣き声になっている。じわじわと絶望感に襲われ、陸に背をむけて横になると、堪えきれずに泣き出した。
「美咲、俺は、話がしたいんだ。ちゃんと話さないといけないことだから」
陸はできるだけ静かな声で、諭すように話し掛けた。しかし美咲は耳をふさいで
「聞きたくない。やっぱり出ていって」
と泣きじゃくる。陸はしばらく困り果てた顔をしていたが、やがて手を伸ばして美咲の髪に触れた。
「話くらいさせてくれ。俺だって、今すぐ美咲を抱きたい。だけど、何考えてるのかわからない美咲は、なんて言うかその……怖い。もう二度と触れられなくなるような気がして……。いなくなったりしないって約束してくれ」
陸はそれだけ言うと、返事を待たずに美咲を背中から抱き締めた。体を包んだ毛布ごと美咲を抱き上げると、自分の胸にもたせかける。そのまま顔を上に向けさせると、ゆっくり唇を重ねた。長い長いキス。やっと唇が離れたとき、美咲がつぶやいた。
「だって陸はさっき、『許してくれなんて言えない』『何言っても弁解にしかならない』って……そう言われて、私はなんて言えばよかったの?なんて言える?」
「俺がかっこ付け過ぎてた。男の勝手な理屈だけど、生理現象みたいなもので、どうしても制御できない時もある。それがたまたまあの時だった。美奈子のことは、単なる古い傷みたいなもんだ。消せないけど、自分にとってはもはや重要じゃない過去のひとつだってだけだよ。……それで許してくれるか?美咲」
「許さないって言ったら?」
「許してくれるまで、このまま離さない」
そう言うと陸は、美咲を包んでいた毛布の中に右手を差し入れ、肌に触れた。手探りで乳首をさがし出すと、そっと手のひらで撫でる。
「愛してる、美咲。一生そばにいてくれ。一生許してくれなくてもいいから、どこへも行くな」
陸の言葉に、美咲は不思議そうな顔をして陸の目を見る。
「……でも、そうしたら一生このまま?」
「嫌か?」
「……嫌じゃない」
美咲の返事を聞きおえる前に、陸の右手は美咲の肌をまさぐっていた。脇から腰、太ももへと撫で下ろすと、そのまま手をももの内側へずらし、そっと奥へと差し入れる。
「こういうのも嫌じゃない?」
「……バカ」
美咲は陸の胸に顔をうずめる。
(私、きっとずっとこうしたかったんだ……なんて居心地がいいんだろう。こんなに安らげる場所なのに、どうして自分の居場所じゃないなんて……ごめん、陸)
陸の指は熱い蜜にまみれた美咲の敏感な突起を探り出す。柔らかく撫で、指先でころがす。
「あ……ん、だめ……」
美咲は息を弾ませ、陸の胸にしがみついて甘い声を漏らし始めた。
「やだ……陸、声出ちゃう……」
潤んだ目で陸を見上げると、その唇を陸がふさぐ。苦しくなった美咲が逃れようとすると、陸は美咲の体を支えていた左腕に力をいれてぐっと抱き寄せた。
「あぁ……りく……私……もう」
「いいよ、美咲、全部受け止めてやるから」
「りく……あぁ……りく……」
美咲の頭の中は陸だけだった。熱いものが波のように押し寄せ、やがてゆっくりとひいていった。


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