投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

「瓦礫のジェネレーション」
【その他 官能小説】

「瓦礫のジェネレーション」の最初へ 「瓦礫のジェネレーション」 34 「瓦礫のジェネレーション」 36 「瓦礫のジェネレーション」の最後へ

「瓦礫のジェネレーション」-35

「……あぁ?葉子?なんだこんな時間に……」
陸の部屋で寝ていた健志は携帯の音で起こされた。陸はとっくにどこかに出かけているらしい。
「こんな時間って、もう2時半なんだけど。それより今美咲さんちにいるのよ、車取りに来るでしょ?」
二日酔いのむかつきと頭痛に悩まされながらも、健志はなんとか意識を集中しようとした。
「そうだな……それに葉子にもちょっと話があるから、すぐ行くわ。タクシーで行くから30分くらいかかるけど」
「わかった。30分ね。楽しみに待ってる。寄り道しないで来てね」

切り際の葉子の口調に、健志は胸騒ぎに襲われていた。急いで身支度をすると陸の部屋を飛び出しタクシーを拾う。途中の道がいつもよりずっと長い道のりに感じられた。
(そういえば指輪どうしたっけ……まさか…あれで葉子に勘付かれたか?かおりに身になにか…?無事でいてくれ、かおり)
ようやく美咲の部屋に到着した時、まっさきに健志の目に飛び込んできたのは、史哉に後ろから犯されている女だった。目隠しに猿ぐつわをされ、両腕が縛られている。うなじから肩へのほっそりしたラインは、目に焼き付いているかおりのものに間違い無い。喉がのけぞっているのは昇りつめる直前のサインだ。猿ぐつわを通してくぐもった声も、エクスタシーが切迫しているのを示している。もう会えないと思っていたのに、こんな形で対面することになるなんて……。心臓が止まりそうだ。
「史哉……お前、何をしてるんだ」
健志は爆発しそうな怒りを必死で抑えて言った。その声にかおりが反応して一瞬振り向くが、すぐに絶頂の大波に飲み込まれていった。
(健志さん?いやっ、見ないで……こんな姿……あぁっ、だめっ、イッちゃう……見ないで……)
かおりはがっくりとうなだれた。肩で激しく息をしているが、史哉が動きを止めないせいかひどく辛そうだ。
「ああ、健志さん、遅いですよぉ。この子すごくいいですね。2発めなのにもう俺限界です」
史哉が腰の動きを速めようとする。それを見てとうとう健志がキレた。
「どけよ、そこを。かおりから離れろ」
そう言うと史哉の横顔に拳をふるう。史哉の体がふっとんだ。健志はかおりを抱き起こし、敷いてあったシーツを剥がしてかおりの体を包んだ。
「ちょっと健志さん、何するんですか?ひどいなあ。先にやってていいって言ったのは健志さんでしょう?」
史哉が不満をぶつけてくる。健志はその言葉で全てが飲み込めた。
「葉子!どういうことだ、これは。お前自分が何してるかわかってるのか?」
「いいじゃない、どうせもうさんざんいたぶったんでしょう。今さら1回や2回増えたところで同じよ。ほら、その子だっていいイキっぷりだったじゃないの」
史哉も二人の言葉から状況を飲み込んだらしい。頬をさすりながら立ち上がり、葉子に詰め寄る。
「葉子さん、俺にも説明してくださいよ。何なんですか、これ」

「その子が悪いのよ。その子が、あんな目にあったくせに恥ずかしくも無く健志を誘惑なんかするから……」
「誘惑?かおりが俺を?」
「そうよ。健志、私達うまくいってたじゃない。今さらこんな子に割り込まれるなんて我慢できない」
(ああ、陸さん、あんたの言ってた通りだよ。俺の考えが甘かった。俺のせいで、かおりをまた傷つけてしまった……)
「葉子、俺等、つきあってたわけじゃないだろう? 二人っきりで会ったことだってないし、第一葉子は陸さんとも康浩とも寝てるじゃないか」
「陸さんは美咲さんのものでしょ。……私の、私の気持ちはどうなるのよ」
葉子の声はいつのまにか叫ぶようになっていた。
「葉子、はっきりさせなかったのは俺が悪かったと思ってる。だけど、何と言われようと、俺はお前の気持ちに応えてやることはできない」
「どうして……?どうして私じゃだめなの?」
「愛してるんだ、かおりを……筋が通らないとは思うけど、どうしようもない」
「見てたでしょ?あんな子、誰にやられてもすぐ浅ましくよがり狂うような子なのよ。いい加減目を覚ましてよ、健志」
「葉子、それ以上言うな。それ以上……でないと、お前が女でも俺は殴る」
健志は拳を握り締めた。肩が怒りに震えている。
そこへ史哉が割って入った。


「瓦礫のジェネレーション」の最初へ 「瓦礫のジェネレーション」 34 「瓦礫のジェネレーション」 36 「瓦礫のジェネレーション」の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前