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……タイッ!?
【学園物 官能小説】

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……タイッ!? 第四話「暴きタイッ!?」-33

**――**

 最初、美奈子が覆い被さる格好で抱きついてきた。しかし、紀夫が彼女の胸をシャ
ツ越しに掴んだとき、彼女は身を退いた。

「ん、やだ……」
「美奈子、逃げないで……」

 起き上がろうとする彼女の腕を取り、強引に引き寄せる。そして背中を撫でながら
「リラックス、リラックス」と呟く。

「緊張……してるかな?」
「ええ、ガチガチです」
「そっか、でもそうだよね」

 意外に素直な彼女は初体験への緊張を隠すことなく、了承ともあきらめとも付かな
い様子で肩の力を抜く。

「ねえ、ちょっとまって?」
「はい?」
「布団ぐらい敷いてよ」
「あ、はい……」

 紀夫は仕方なく立ち上がると、押入れから年季の入った布団を取り出し、シーツを
張る。
 その間美奈子は自分の身体を抱くようにして正座していた。

 ――緊張しまくり。しょうがないか、俺も似たようなもんだったし……。

 同級生に誘われるまま始まった初体験。緊張と興奮に我を忘れたのは苦く心地よい
思い出。

「先輩、寝てください」

 行為の有無、経験値は自分が上でそれは相手も知るところ。リードするのは自分の
役目と彼女を促す。

「う、うん」

 ただのシーツでしかないそれをまじまじと見つめ、しわを見つけては伸ばす美奈
子。たかが横になる程度に十数秒かける。

「こうでいい?」

 方膝を立てて大切な部分を隠す。腕は顔を覆い、表情を見せまいと抵抗を示すが、
唇を噛む仕草がどことなくいじらしい。

「はい、それじゃ、いきますよ……」

 紀夫は彼女の下半身のほうへと歩み寄ると、地味なハーフパンツに手をかけ膝半分
まで下ろす。ショーツも一緒に脱がすべきかと悩むも、腕の隙間から視線が合い、そ
れもできない。

「はむ……ちゅ……」

 水色のショーツ、リボンの下に走る筋に鼻の頭を近づけて「くんくん」と匂いをか
ぐ。
 石鹸の匂いのみ。

「いい匂い」
「やめてよ、恥ずかしい」

 本当は練習後の彼女本来の匂いを嗅いでみたかった。そしてそれに恥らう彼女を見たかった。


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