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フェイスズフェターズ
【ファンタジー 官能小説】

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フェイスズフェターズ 序章-3

「わ、私に何をする気ですか! 恥を知りなさい、化け物!」


 魔族二人に囲まれながらもこれだけのことを言えるヴィテーズの度胸は、賛嘆に値するものであろう。普通の女ならば震えあがって泣きわめくだろうから。しかし、そんな彼女を見下ろす魔族達は邪悪な笑いを収めない。むしろそういう抵抗をしてくれる彼女のことを気に入り始めているようであった。


「僕たちは何もしないよ。するのは『彼ら』さ」


 キルムがそう言うと、それが合図だったかのように森の奥から複数の人間が出てきた。皆、二人の魔族と同じような格好をしているが、違っていたことは紫の瞳を持つ者は一人もいないことであった。つまり、彼らは人間なのだった。


「ほら、僕らは教皇庁が大嫌いだからさ、君みたいな教会の人間を少しばかり輪姦して殺して道ばたに捨てておいたら、良い報復になるかと思ってね」


 ヴィテーズが、突如現れた同族に怯えていると、キルムはこともなげにそう言った。まるで最近の天気について語るかのような投げやりさだった。ヴィテーズは震える足を賢明に鞭打って、その場から逃げようとしたが、すぐに男達に捕らえられてしまう。そして、乱暴に尼僧服を破かれ、禁欲的な尼僧服の下に隠れていた豊満な肉体を男達の視線に晒す。


「い、いやぁぁぁぁ! やめて! やめて! こ、こんなこと主がお許しになりませんよ!」


 そんなヴィテーズの言葉に耳を貸さず、男達は欲望にぎらぎらと光る目でヴィテーズを視姦する。そしておもむろに男の一人がズボンから自らの怒張した剛直を取り出すと、悲鳴を上げ続けるヴィテーズの蜜壷にそれを突き入れた。


「ひ、ぎぃぃぃぃ! ああ……嘘、こんな……こんな……」


 絶望と痛みに打ちひしがれるヴィテーズを無視して、男は腰を激しく振り始める。後ろから男に羽交い締めにされながら、前にいる男に犯される。信じがたい現状がヴィテーズの目の前で起こっていた。


「んああ! やめて! 痛い! 痛い! お願いだから……ひぃぃ!」


 ヴィテーズの悲鳴をまったく無視して、男はしばらく腰を振り続け、そして唐突に彼女の膣内に自らの種を注いだ。


「嘘……膣内に出したの? 嫌ぁぁ! 絶対に嫌! こんなことで妊娠したくない! 嫌ぁぁぁぁ!」


 半狂乱になって叫ぶヴィテーズを見て、男達は欲望のボルテージを上げていく。宴はまだ始まったばかりなのだ。


□□□□□


 数十年前、戦争があった。巨大な内海と、その周辺の大陸を勢力圏とする『西』の文明。それに対して『東』側の帝国が侵略を始めたのだ。遙か東、西の人間が窺い知ることもできぬ神秘の土地に建国され、たちまち周辺国を併呑して巨大化した魔族の帝国だ。

 侵略は苛烈で迅速であった。幾つもの王国が蹂躙され、幾人もの兵士が倒れ、幾重もの絶望が湧き上がった。だが頑強な抵抗を続ける組織もあった。それこそが教皇庁である。魔族に対抗するために、対立する大国や林立する小国を纏め上げ、一大勢力となって魔族に反抗した。

 そして始まった教皇庁を中心とする解放戦争『レコンキスタ』によって、数年前、西側からほぼ東の勢力は駆逐されたのであった。これは、それら戦争が終わった後の話である……


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